阿部一力が10代最後の試合で判定勝ち 東日本スーパーバンタム級新人王に王手

AI要約

東日本新人王スーパーバンタム級の準決勝で、19歳の阿部一力が橋場大樹を判定で破り決勝進出。

阿部は若干不完全な状態でリングに上がりながらも的確なパンチを繰り出し、決勝進出を果たす。

決勝が控える11月3日の前日に誕生日を迎え、20代最初の試合でも全力を尽くすことを誓う。

阿部一力が10代最後の試合で判定勝ち 東日本スーパーバンタム級新人王に王手

◆プロボクシング ▽東日本新人王スーパーバンタム級(55・3キロ以下)準決勝4回戦 〇阿部一力(判定)橋場大樹(19日、東京・後楽園ホール)

 スーパーバンタム級ではこの日行われた11試合に出場した22選手の中で最年少、唯一の10代である19歳の阿部一力(かずりき)=大橋=が判定2―0(39―37、39―37、38―38)で橋場大樹(宮田)を下した。

 戦績は阿部が3勝(1KO)1敗、24歳の橋場が4勝(1KO)4敗1分け。

 判定の結果を受け、審判に手を上げられても阿部に笑顔はなかった。KO勝利を目指していただけに「勝ち方が良くなかったので喜べない」と試合後は首を振った。前日の計量ではギリギリまで外で汗を流して減量。「調整の仕方とか減量とかが…。完璧ではない状態だった」と不完全な状態でリングに上がったことを反省した。「全日本(新人王)を目標にしているので、勝ったからと満足はできない。満足したら終わりなので」と先を見据えた。

 それでも、的確なワンツーをヒットさせてリズムをつかむなど、終始、主導権を握り続けた。「チャンスで大振りになってしまい、セコンドから『コンパクトに』と言われていた。すぐに直せたのはよかった」と自身の成長も感じられる一戦となった。

 10代最後の試合で決勝を戦う権利を得た。誕生日は決勝の行われる11月3日の前日。20代最初の試合を「全力で頑張りたい。1日も無駄にしたくない」と調整法も含めて進化を遂げてファンの前に立つことを誓った。