大の里が無傷9連勝!1差霧島も勝ち越し決定、さらに2敗で若隆景ら4人が追う/秋場所9日目

AI要約

大関琴桜が3敗目を喫し、苦戦が続く大関豊昇龍は5勝目を挙げる。

関脇の大の里が9連勝でトップを守り、霧島は勝ち越しを達成。

新入幕コンビは黒星を並べ、若隆景が7勝目で勝ち越しに王手。

<大相撲秋場所>◇9日目◇16日◇東京・両国国技館

 一人横綱の照ノ富士(32=伊勢ケ浜)が休場する中、出場する力士の中で番付最上位で在位4場所目の大関琴桜(26=佐渡ケ嶽)は、結びの一番で宇良(32=木瀬)と対戦。下から押し上げる宇良の圧力にズルズルと後退。まわしを触らせてもらえず、押し出しで敗れ、優勝争いで3差をつけられる痛恨の3敗目を喫した。

 一方、ここまで4敗と苦しい土俵が続く、もう1人の大関豊昇龍(25=立浪)は、大関昇進に向けた足場固めの場所にしたい平戸海(24=境川)と対戦。かち上げから相手を見ながら右足を半歩、前に出してまわしを与えないように、距離を取った。さらに激しい突き押しで突き放すと、向正面で右がスッと入った。かいなを返しながら、豪快なすくい投げで平戸海を転がせた。今場所初めて白星が先行する5勝目(4敗)を挙げた。一方、平戸海は2場所連続2ケタ10勝には、残り6番で1敗しか許されない状況となった。

 貴景勝(28=常盤山)が途中休場したため3人が出場している関脇陣で、最も注目される全勝の大の里(24=二所ノ関)は、若元春(30=荒汐)と対戦。けんか四つの相手だったが、もろ手で突き放し左からのおっつけで圧倒。寄り倒して単独トップ堅守の9連勝とした。三役で3場所通算も30勝の大台に乗せた。

 ここまで1敗と好調の関脇霧島(28=音羽山)は湘南乃海(26=高田川)を、左四つ、右前まわしを引く万全の体勢から寄り切って8勝目。自身最速の9日目での勝ち越しを決めた。3場所連続関脇在位の阿炎(30=錣山)は、正代(32=時津風)に突き落とされ5連敗。2勝7敗と負け越しのピンチに陥った。小結大栄翔(30=追手風)は熱海富士(22=伊勢ケ浜)に押し出しで敗れ4敗目(5勝)を喫した。

 幕内優勝経験者で返り入幕から2場所目の若隆景(29=荒汐)は、翠富士(28=伊勢ケ浜)との1分半近い熱戦の末、寄り切りで勝って勝ち越しに王手をかける7勝目をマークした。先場所、最終盤まで優勝争いに加わった美ノ海(31=木瀬)は、琴勝峰(25=佐渡ケ嶽)を突き出して、勝ち越しにあと2勝とする6勝目(3敗)を挙げた。

 苦しい土俵が続いている新入幕コンビは、そろって黒星を並べてしまった。西前頭14枚目の阿武剋(24=阿武松)は狼雅(25=二子山)に、東前頭16枚目の白熊(25=二所ノ関)も錦木(34=伊勢ノ海)に、それぞれ寄り切りで敗れた。阿武剋は3勝6敗、白熊は負け越しピンチの2勝7敗と追い込まれた。

 9日目を終え、全勝は大の里。1差の1敗で霧島が追う。さらに1差の2敗で平幕の若隆景、遠藤(33=追手風)錦木(34=伊勢ノ海)、高安(34=田子ノ浦)の4人が続く。