【中日】立浪監督の後任は〝レジェンドOB〟にあらずか 浮上した本命候補の「名前」

AI要約

中日・立浪和義監督が今季限りでの退任を表明。チームが借金18で最下位転落し、結果を出せなかった責任を取る形での辞任。

球団は次期監督の選定に着手するも、優勝経験を持つOBらは次期監督候補から外れる見込み。コーチ経験のある人材が有力視されている。

二軍監督の井上一樹や経験豊富な仁村徹編成統括が監督候補として挙がる。過去3年間の最下位を受け、再建は困難な道のりに。

【中日】立浪監督の後任は〝レジェンドOB〟にあらずか 浮上した本命候補の「名前」

 中日・立浪和義監督(55)が18日、今季限りで退任することを明らかにした。この日の阪神戦(バンテリン)に3―8で敗れた試合後、加藤球団本部長に辞意を申し入れ、承諾された。球団サイドは早々に次期監督の選定に着手するが、現役時代の実績十分なレジェンドOBたちは候補から外れるとの見方が強い。その理由とは――。

「このタイミングでどうかなと思うが、3年目で今年、結果を出せないといけないところで、結果を出せなかった。自分自身で責任を取って、今年限りで最後までやりますけど、当然、『辞めさせていただきます』と球団にも伝えた。けじめはつけます」 

 最下位転落となった阪神戦の試合後、立浪監督は今季限りでユニホームを脱ぐことを明らかにした。2011年を最後にリーグ優勝から遠ざかっているチームの再建を託されたミスタードラゴンズだが、今季も投打がかみ合わず借金18と泥沼の黒星地獄にさいなまれている。就任会見で「打つ方は何とかします」と語った立浪監督は志半ばでチームを去ることになった。

 加藤球団本部長は「これから本格的に検討するということになる。今年の戦いぶりとか、過去2年も含めて検討して、どうするかというのを早急にまとめて、どういう人材を充てるかを考えないといけない」と語り、近日中にも新監督の選定に着手する予定という。球団サイドが監督候補者を絞り、大島オーナーに提出。複数の候補者の中から2025年の逆襲を託せる人物に新監督を要請することになる。

 中日には山本昌氏(58)、山崎武司氏(55)、川上憲伸氏(49)、岩瀬仁紀氏(49)、福留孝介氏(47)ら星野、落合監督時代に優勝を経験したOBが数多く存在するが、これらのレジェンドたちは次期監督候補には含まれないのではないかとの見方が強い。

 実は9月に入ってから中日OBや在名放送関係者の間では、あるうわさが飛び交っていた。それは「中日本社幹部が〝次の監督はコーチ経験のある人に任せたい〟と言っている」というもの。指導者としての実績があまりなく、いきなり指揮官に就任した立浪監督が結果を出すことができなかっただけに、新監督には指導経験豊富な人材に白羽の矢が立つのではないかとみられている。

 次期監督候補の本命と目されているのが、井上一樹二軍監督(53)だ。今季から二軍で指揮を執り、ウエスタン・リーグ優勝のマジックを点灯させた手腕は高く評価されている。矢野阪神でヘッドコーチを務めた経験もあるだけに「今年、入閣したときから、立浪監督が失敗した場合は井上二軍監督が後を継ぐのではないかと言われていた」(中日OB)。

 また中日で2度、二軍監督を務め、13年に星野監督のもと楽天が日本一に輝いた際に一軍チーフコーチを務めた仁村徹編成統括(62)もコーチ経験豊富な実績を持つことから「候補の1人に挙がるのではないか」と予想する声もある。

 とはいえ、3年連続最下位の可能性が高まりつつあるドラゴンズを再建するのは並大抵のことではない。「火中の栗を拾う人がいるのかどうか」(前出のOB)という指摘も出ている中、誰が指揮を執る形になっても険しい道のりを歩むことになりそうだ。