ちょんまげ大関に挑む大の里、秋場所直前に自身の優勝額と初対面「この経験を何回も」と奮起誓う

AI要約

大相撲秋場所初日に、関脇大の里が史上2例目のちょんまげ姿の優勝額を受け取った。

大の里は過去2場所で大活躍し、大関昇進の可能性を掴んでいるが、前回の場所でつまずきを経験したことから、今場所ではリラックスして臨むことを決意している。

今場所でも好調をキープし、大関としての地位を確立するために全力を尽くす意気込みを示している。

ちょんまげ大関に挑む大の里、秋場所直前に自身の優勝額と初対面「この経験を何回も」と奮起誓う

 大相撲秋場所(8日初日、東京・両国国技館)の成績次第で、大関昇進の可能性がある関脇大の里(24=二所ノ関)が、史上2例目となる、ちょんまげ姿の優勝額を受け取った。初日を翌日に控えた7日、両国国技館で行われた優勝額贈呈式に出席。現在と変わらず、5月の夏場所で初優勝した時の、ちょんまげ姿の優勝額を目の当たりにし「この経験を何回もできるように頑張りたいなと思います。また明日(8日)、上に飾られたら、気持ちも変わってくると思う」と、奮起を誓うととともに、さらに優勝を重ねたい思いを素直に語った。

 3月の春場所で110年ぶりに新入幕優勝を果たした尊富士が、ちょんまげ力士による最初の幕内優勝だった。髪の伸びが追いつかずに、大銀杏(おおいちょう)を結えないスピード出世が話題となったが、すぐ次の場所で大の里が、所要7場所で史上最速優勝。2場所連続での、ちょんまげ力士による優勝は、新時代の到来を予感させた。

 そして今場所、大の里は前代未聞のちょんまげ大関を目指すことになる。7月の名古屋場所も、優勝争いに加わるなど、成績次第では大関昇進の可能性があったが、序盤でつまずき2桁白星に届かなかった。大関昇進目安は「三役で3場所33勝」。小結の夏場所で12勝、関脇の名古屋場所で9勝した大の里は、今場所で12勝すれば、数字上は33勝に到達する。これまでとの心境の変化を問われると「全く何も気にしないですね。それで先場所、痛い目を見たので。優勝した5月場所のように、楽しい15日間を過ごせるように頑張りたい」と話し、大関とりを意識し過ぎて硬くなった先場所の経験も生きている。

 前日6日に初日は熱海富士、2日目は翔猿との取組が決まった。「相手どうこうというよりは、しっかりと集中して、頑張ります」と、冷静に話した。初日を目前に控えて「場所モードに入っているか」の問いには「いや、まだ。オン、オフをしっかりと使って。まだ時間は全然あると思うので、ゆっくりして、また明日、違う心構えでここに来ると思うので頑張りたい」と、これも先場所の教訓を生かして、視野が狭くならないように方法も見いだした。

 「明日からが大事だと思う。稽古は積んできたと思うので、しっかりと(力を)十二分に発揮して、一生懸命、15日間頑張りたい」。先場所優勝の横綱照ノ富士が不在の場所で、主役級の活躍を見せることができれば、史上初となる、ちょんまげ大関誕生の機運も高まってくる。