エイドリアン・ニューウェイ、来季アストンF1加入が9月中旬アゼルバイジャンGPに向け発表か?

AI要約

F1の伝説的なデザイナー、エイドリアン・ニューウェイがアストンマーティンへの加入が報じられ、来年以降の計画が明らかになる可能性が高い。

アストンマーティンはニューウェイを説得し、チーム強化に取り組んでおり、ニューウェイの加入で長期的な野望が後押しされる見通し。

ドライバーのフェルナンド・アロンソはニューウェイの影響が現れるまでに時間がかかるとの見方を示している。

エイドリアン・ニューウェイ、来季アストンF1加入が9月中旬アゼルバイジャンGPに向け発表か?

 伝説的F1マシンデザイナーのエイドリアン・ニューウェイが、アストンマーティンへ加入することが、9月中旬のアゼルバイジャンGPに向けて発表される可能性が高い。

 F1の伝説的なデザイナーとして、数々の勝利やタイトル獲得に貢献してきたニューウェイは、2025年3月にレッドブルを離れる。その後の去就が何ヵ月間も注目を集めてきたが、いよいよ来年以降に向けた彼の計画が明らかになると見られている。

 当初、ニューウェイはレッドブルを離れた後はフェラーリへ加入するのではないかと言われていた。しかしその後、アストンマーティンがフェラーリよりも有力になっていることが分かってきた。

 これはチームオーナーのローレンス・ストロールが個人的にニューウェイを説得にかかったこと、加えて6月にニューウェイ自身がアストンマーティンのファクトリーを秘密裏に訪問したことも、チームが彼の求めているものを提供できると信じられると感じたことに影響があったと見られている。

 ストロールのもと、チームは巨大な新ファクトリー施設を新設しており、チームの長期的な野望を助けるであろう新たな風洞も建設し、間もなく稼働する予定となっている。

 なおアストンマーティンはこの件の状況についてコメントはしていないが、ニューウェイの将来についての発表は9月になるだろうと長い間言われてきた。レッドブルから離れるにあたって、その条件の中に将来を明らかにする時期についての条項があり、それが9月になっていると報じられていたためだ。

 アストンマーティンは人材の強化を図っており、マーティン・ウィットマーシュの後任としてグループCEOに元メルセデスのエンジン部門責任者であるアンディ・コーウェルが10月から加わることが発表されている。

 またフェラーリのシャシー部門のテクニカル・ディレクターであるエンリコ・カルディとの契約も結ばれ、かつてレッドブルでニューウェイの下で働いていたダン・ファロウズが率いる技術陣を強化している。

 アストンマーティンにはニューウェイを巻き込んだ、一貫した体制作りをできるのかという疑問も投げかけられているが、マイク・クラック代表は体制作りに大きな問題はないはずだと語っている。

「最近のF1は非常に幅広くなっていると思う。大きな変更を加える必要はない」

 クラック代表はそう語る。

「過去には7人のテクニカルディレクターを擁するチームがあった時期も存在したと思う。我々はそのようなところはからは、非常に離れている。件のような人物がいるのなら、最高の結果を得るためには、体制を統合し調整するあらゆる努力をしなければならないと思う」

 ニューウェイがアストンマーティンへ加入すれば、チームの長期的な野望実現にとって、大きな後押しになるはずだ。ただドライバーのフェルナンド・アロンソは、ニューウェイであっても影響が現れるまでは時間がかかるだろうと考えている。

 イタリアGPでこの件について尋ねられたアロンソは、こう語った。

「まあ、まだ噂に過ぎないからね。それに物事を修正するというのは、一人の人物の仕事というわけではないとも思っている」

「だから、今あるものや生み出しているモノが重要だ。正しい方向に進んでいるのか、間違った方向に進んでいるのかを理解し、2025年に向けてより良い形で準備できるようにね」