【F1】フェルスタッペンが諦めモードで〝禁句〟「エイドリアンが残ってくれたら…」
F1レッドブルの3連覇王者マックス・フェルスタッペンが、個人とチームで現在首位のタイトル争いで諦めムードに入った。
レッドブルはマシン性能が低下し、イタリアGPでの6位入賞を経て危機的状況にある。
フェルスタッペン自身もパフォーマンスの低下を認め、エース設計者の不在によるチームの現状を嘆いている。
F1レッドブルの3連覇王者マックス・フェルスタッペン(26)が、個人とチームでいまだ首位のタイトル争いで早くも〝諦めモード〟だ。
レッドブルは他チームのマシン性能が向上する中で、パフォーマンスが急降下。1日のイタリア・グランプリ(GP)決勝では6位に沈み、危機的状況が浮き彫りになった。
同僚のセルジオ・ペレスも一向にパフォーマンスが上がらず、製造者部門ではついに2位マクラーレンと8点差、それどころか3位フェラーリとも39点差となり、現状を考えると今後一気に3位転落の悪夢も現実味を帯びてきた。
さらに、序盤戦の圧倒的リードで安泰とみられてきた個人タイトルも、2位ランド・ノリス(マクラーレン)と62点差。夏季休暇明けの直近2戦で16点詰められており、マクラーレンの勢いと今季8戦残っていることを考慮すると、こちらも陥落の可能性が十分にある。
欧州のモータースポーツ専門メディア「ザ・レース」は、イタリアGP後にフェルスタッペンが弱音と吐露した様子を伝えている。
まず現状について「クルマは運転不能だ。バランスに大きな問題がある。それは1周だけではなく、レース中も同じだ」とお手上げ状態を強調。そして個人、チームの両タイトル争いについて「現実的ではない」と無冠危機を強調した。
そして〝禁句〟も飛び出した。「エイドリアンがずっと残ってくれたらいいといつも言ってきた。でも今はそうじゃない。昨年は素晴らしいクルマがあったし、史上最も圧倒的なクルマだった。それをモンスターに変えてしまったから、方向転換しないといけないんだ」。
レッドブルでは長年、常勝軍団をけん引してきた〝天才マシンデザイナー〟のエイドリアン・ニューウェイ氏が今季途中に退団を発表し、すでにチームを離脱。激震が走った。誰もが感じていることとはいえ、いまさらニューウェイ氏の不在を嘆くことはチーム内でタブーとも言えるが、それでも王者がグチをこぼしたくなるほどの窮状というわけだ。
頼みのエースがまさかの弱気モード。レッドブルは一気に崩壊の道を辿るのだろうか…。