鶴岡果恋、初Vならずもシード当確「一歩一歩です」 次戦は日本女子OP予選会

AI要約

優勝争いを続ける鶴岡果恋が最終日も粘りを見せたが、1打及ばず2位タイとなる。

優勝が逃げた16番でのパーが悔やまれる一方、最終ホールのバンカーショットが勝負を左右した。

初優勝を目指す鶴岡は今大会でシードの目安をクリアし、自身の成長を実感しつつある。

鶴岡果恋、初Vならずもシード当確「一歩一歩です」 次戦は日本女子OP予選会

<ニトリレディス 最終日◇25日◇桂ゴルフ倶楽部(北海道)◇6651ヤード・パー72>

昨季から何度も優勝争いを演じてきた鶴岡果恋は3バーディ・1ボギーの「70」で回ったものの、1打及ばず、トータル11アンダーの2位タイに終わった。「今は悔しさの方が大きいです」と話した一方で、最終日に崩れることなく、逆にスコアを伸ばせたことは自信にもなっている様子。「ちょっとずつですけど、精神的に強くなっているのかも」と手応えも口にした。

鶴岡が勝負所に挙げたのは16番パー3だった。バーディパットは下りの6メートルと決してやさしいラインではなかったが、「いいショットを打てたし、これが入ったら首位に並ぶという場面で、一日の中で一番緊張しました」。これを決めきれずにパー。結果的には首位の桑木志帆がボギーを叩き、11アンダーで並んだが、打ち切れなかった悔しさが残った。

再び1打差を追う立場となって迎えた最終18番パー4の2打目は、グリーン右手前のバンカーへ。「残り144ヤードを9番アイアンでした。右からの風に乗せようと、ギリギリのクラブで振り切った結果があれでした」。外から見れば、これが勝敗を決する一打だった。

序盤の3番パー5で、5メートルのバーディチャンスから3パット。「ボギー先行で心に余裕がなかった」と振り返った。それでも、前半のうちにスコアを戻して折り返すと、11番パー3は3メートルを沈めてバーディ、12番パー4は2打目を50センチにつけて連続バーディを奪い、逃げる桑木を追い詰めた。

あす26日(月)から小野ゴルフ倶楽部(兵庫)で行われる「日本女子オープン」の最終予選に出場予定。「13番の2打目で恥ずかしいぐらいダフって、ちょっと前から違和感があった手首が痛くなっちゃって…。優勝すれば(日本女子オープンの出場権が得られるので)予選に行かなくていいんだな、というのが一瞬よぎりました」。優勝争いの中で不純(?)な動機があったことを明かした。

優勝は逃したが、今大会でシード当確の目安だった単独4位以上はクリアした。これにひと安心しつつも「リラックスし過ぎると良くないことが起こりそうなので、常に優勝を目指してプレーしたいと思います」。初優勝がいよいよ明確な目標になった。

優勝争いでスコアを崩す展開が続いた昨季とは違い、今季は最終日にもスコアを伸ばしている。「精神的に強くなっているのかも。私は成長が遅いので、一歩一歩です」。少しずつでも、前に進み続ければ、その先に必ず優勝の2文字があるはずだ。(文・田中宏治)