本塁打23から7本、総得点455から308点に激減 低反発バットで“守り合い”高校野球が変わった

AI要約

金属バット導入初の全国高校野球選手権大会では、本塁打が大幅に減少し、低得点の試合が増えた。

優勝は1本塁打も記録せず、激しい守備戦が展開される中、関東第一が奇跡のプレーで注目を集めた。

大会では酷暑対策として朝夕の2部制が行われ、今後も運営方法の模索が続く予定。

本塁打23から7本、総得点455から308点に激減 低反発バットで“守り合い”高校野球が変わった

◆第106回全国高校野球選手権大会

 低反発の金属バットが導入されて初めての夏。本塁打数は昨年の23本から7本に減少した。金属バットの使用が始まった74年以降最少で、1ケタなのは木製時代の72年以来になる。大会第1号は、本塁打が出た年では最も遅い19試合目。京都国際は03年の常総学院以来となる本塁打ゼロでの優勝だった。

 総得点数も455→308と約32%減った。必然的に“守り合い”が多くなり、1―0、2―1、3―2の1点差ゲームは計14試合。昨年から10試合も増加するなど、野球が変わった。準優勝の関東第一は、神村学園戦での“奇跡のバックホーム”や美技を連発する二遊間が話題に。守備の面白さを再認識する大会になった。

 酷暑対策として、開幕から3日間は朝夕の2部制(1日3試合)で実施。最も気温が上がる時間帯を避ける効果を実感する声は多かった。これをきっかけに、朝7時開始の2部制(1日4試合)や、暑さがピークを過ぎるお盆以降の開幕など、さまざまな運営方式を模索していければいい。(浜木 俊介)