元阪神岩田稔氏が京都国際・小牧監督の姿に「大阪桐蔭・西谷監督とかぶる」関大野球部時代の同期

AI要約

京都国際が関東第一を史上初の決勝タイブレークで破り、初優勝を飾った。

小牧憲継監督と元阪神の岩田稔氏が仲間として過ごした思い出を振り返り、小牧の指導者としての成長を喜ぶ。

京都国際の勝利に関する監督や指導者としての期待感や将来に向けた展望を述べる。

元阪神岩田稔氏が京都国際・小牧監督の姿に「大阪桐蔭・西谷監督とかぶる」関大野球部時代の同期

<全国高校野球選手権:京都国際2-1関東第一>◇23日◇決勝

 京都国際が関東第一を史上初の決勝タイブレークで破り、初優勝を飾った。関大硬式野球部時代に小牧憲継監督(41)と同期だった元阪神の岩田稔氏(40=日刊スポーツ評論家)が試合を見届け、かつての仲間を熱烈に祝福した。【聞き手=佐井陽介】

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 小牧、日本一おめでとう! 感動しました! 高校野球を最初から最後まで丸々1試合テレビにかじりついて見続けたのは、本当に久々でした。京都国際も関東第一も抜群の守備力で、本当に引き締まった素晴らしい決勝戦でした。

 小牧は関大硬式野球部時代の同期。雑務も含めて大変な1、2年時に苦楽を共にした仲間です。いつもニコニコしていて、つらい練習時も冗談を飛ばして仲間を盛り立てたり、当時からキャプテンシーにあふれた男でした。

 今でも覚えているのは関大入学直後、高槻の練習グラウンドに向かう始発バスの中での会話です。当時、関大野球部の1年生は練習の2、3時間前集合でグラウンド整備を始めていました。朝5時30分頃だったか、最寄り駅から小牧とバスが一緒になった時、「実は俺、京都成章の時、大阪桐蔭との練習試合で岩田からホームラン打ってんねん」と笑顔で明かされて「えっ、全然覚えてないわ」と笑い合って。いつも言葉に嫌みがなくて、相手を笑顔にしてくれる男でした。

 小牧は2年の時だったか、確か腰痛に苦しんで退部しています。当時は実力のある内野手だったのにもったいないなと感じたものです。それだけに社会人になってから高校野球の指導を始めたと風のうわさで耳にした時は、「まだ野球を好きでいてくれているんだ」とうれしくなりました。同時に、いつも笑顔でコミュニケーション能力に優れた小牧はいい指導者になるだろうなとも感じました。

 実は大学卒業以来、まだ1度も再会できていません。今夏の甲子園直前は大阪桐蔭の宿舎に差し入れを持っていった際、京都国際の宿舎が隣だと聞いて小牧に電話しました。ただ、留守電になって、折り返しをもらった時はもう車で高速道路に乗ってしまっていて…。「頑張ってな」としか声をかけられませんでしたが、優勝してくれて本当にうれしいです。

 優勝直後のインタビューも見ましたが、小牧のしっかりした受け答えと笑顔は昔から変わりません。あっ、ちょっとだけ太ったかもしれませんが(笑い)。

 京都国際は特に最近プロ野球選手をたくさん輩出している一方で、大学などで野球を続けている選手も多いと聞きます。高校3年間の勝ち負けだけでなく、人間としての成長も重んじて生徒の進路、人生まで面倒を見る姿勢は、小牧の関大先輩でもある大阪桐蔭・西谷浩一監督とかぶるモノがあります。まだ41歳。西谷先生の背中を追って、名将ロードを歩んでください! (日刊スポーツ評論家)