関東第一、堅い守りは見せつけた 頂点に届かずも「最高の舞台で野球ができた」
AI要約
関東第一は、京都国際に敗れ、タイブレークで競り負けた。
投手力と守備力がぶつかる接戦の試合で、主将を務める4番が自身の弱さを悔やむ。
試合後、涙のない選手たちは京都国際の強さを認めつつも、甲子園でプレーしたことを誇りに思っていた。
京都国際２－１関東第一
（２３日、甲子園）
関東第一は九回1死二塁と一打サヨナラのチャンスを迎えたが、高橋は中飛に倒れ、天を仰いだ。「バットの先っぽだった。相手投手の制球力にやられた」。試合を決められず、タイブレークの末に競り負け。主将を務める4番は「自分の弱さ、甘さが負けにつながった」と唇をかんだ。
投手力と守備力がぶつかり合った試合。七回から2番手で登板したのは背番号1をつけた坂井。準決勝までの4試合にすべて救援登板し、接戦の勝利をもたらした右腕は全力投球でチームを鼓舞。しかしタイブレークに入った十回、無死満塁とされ、力みが出て押し出しの四球を与えてしまい、マウンドを降りた。
その裏、1点を返したが、もう一歩及ばず、頂点を逃した。米沢監督は「悔しい。日本一への意識の差が出た」と振り返った。
試合後のナインに涙はなかった。再三の好守備でスタンドをわかせた遊撃手の市川は「たくさんアウトにして気持ち良かった」。坂井は「甲子園から力をもらった」。そして高橋も「最高の舞台で最後まで野球ができた」。聖地で盤石の投手陣と堅実な守備を存分に見せつけ、爽やかな敗者たちは充実感に浸っていた。（鮫島敬三）
