●かぶせ 8版バスケ男子決勝カリー60

AI要約

米国が男子バスケットボールの金メダルを獲得し、5連覇を果たした。

主将のステファン・カリーが勝負所で連続の3ポイントシュートを決め、チームを牽引した。

未知の興奮に包まれたドリームチームは、次回大会でも期待が高まっている。

 【パリ10日(日本時間11日)=木下淳】“史上最強”ドリームチームが5連覇を遂げた。米国が男子決勝で地元フランスを98-87で退け、通算17度目の金メダル。チーム最多24得点の主将ステファン・カリー(36)が最終の試合残り2分47秒から2分強で3点シュート(3P)4本を決めた。

 ついに五輪初参戦のカリーが、開催国に引導を渡した。大声援に後押しされたフランスに、残り3分4秒で82-79とされる。最後のギアを入れた。残り2分47秒、1分52秒、1分19秒、35秒…4本連続3P。NBAの同シュート歴代最高記録保持者は「たとえ外れても夢中になって打ち続けるんだ。何度も経験してきたシナリオだけど、最後の2分半は特別だったね。国を代表しての金。他のどんな言葉でも言い表すことができない」と感傷に浸った。

 準決勝でもセルビア相手に一時17点ビハインドと苦戦したが、自身が両軍最多36得点。NBAトップの年俸約81億円を誇るスターが初の五輪でも神懸かった。「シーズンは9カ月あるけど、今回は短期間でまとまる必要があった。NBAより緊迫感があったね」と未知の興奮にも酔いしれた。

 デュラントは世界最多となる個人4個目の金も、ジョーダンら92年の初代ドリームチームから「受け継いだだけだ」と謙遜した。大会MVPの「キング」ジェームズは10得点10リバウンド。先人の伝説に続き、このチームは? と聞かれると「アベンジャーズだ」。ヒーローが勢ぞろいし、あの実写版とも言える異名を自ら名乗って大笑いした。

 自国開催の28年ロサンゼルス五輪で6連覇へ、超人軍団が早くも期待を膨らませた。43歳になるジェームズか同40歳のカリーか新星か。夢の時間はまだ続く。