リフレーミング、父キングヘイロー初G1制覇の中京で5年ぶりJRA重賞制覇だ/小倉記念

AI要約

リフレーミングはキングヘイロー産駒のJRA現役馬で、5年ぶりのJRA重賞制覇を目指している。

前走では展開の不利がありながら5着に入り、2000メートルの距離も問題ない。

坂口正大元調教師も期待を寄せており、キングヘイローの後継として応援している。

<夏のイチ押し>

 偉大なる父へ5年ぶりのプレゼントを-。今週の「夏のイチ押し」では、下村琴葉(ことは)記者が、サマー2000シリーズ第3戦・小倉記念(G3、芝2000メートル、11日=中京)に出走するリフレーミング(牡6、鮫島)に注目した。

 キングヘイロー産駒のJRA現役馬は2頭。19年北九州記念のダイメイプリンセス以来、5年ぶりのJRA重賞制覇へ、いい仕上がりを見せている。

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 今年の小倉記念は中京競馬場で行われる。リフレーミングの父キングヘイローが00年高松宮記念で念願のG1初制覇を遂げた地だ。あれから24年-。初の重賞勝利に向け、リフレーミングの態勢は整っている。

 前日7日の最終追いは坂路、単走で4ハロン53秒2-12秒3。馬なりで活気ある走りを見せた。野田助手は「短期放牧明けで、状態は変わらず良さそう。目に見えて変わったところはないが、気性的に少し成長して、精神的に落ち着いてきた」と様子を伝える。

 以前は「抜け出すとソラを使うところがあった」(同助手)こともあり、3勝クラスを勝ち切れず、足踏みが続いた。それでも、今年3月にオープン入りすると、続くリステッドの福島民報杯も豪快に差し切って連勝。前走・七夕賞は展開面の不利がありながら後方から追い上げて5着と、重賞でもやれる力はある。

 父はスプリントG1を制したが、産駒は幅広い距離で活躍。リフレーミングは芝2000メートルで【4 4 5 8】。掲示板を外したのは1回だけ。「競馬では折り合いがつくけど、1600、1800メートルは忙しい。乗るジョッキーがみんな2000メートルがベストという」。もちろん、今回の舞台も問題なし。

 2頭しかいないJRA現役産駒で最年少。必然的に期待も寄せられる。「大きな変動もなく、安定して力を出している。川田ジョッキーも乗ってくれるし、重賞でもチャンスかなと思う」。天の父へささげるタイトルを、この目で見届けたい。【下村琴葉】

 ■坂口正大元調教師「孫を見るような気持ちで応援」

 キングヘイローの現役時代を管理した坂口正大元調教師も、その産駒リフレーミングに熱視線を送っている。5日月曜付の日刊スポーツ(データの神様)をチェックして、小倉記念への登録を確認した。「キングヘイローの直子ですし、週初めからずっと楽しみにしてます。近年ではブルードメアサイアー(母の父)としてイクイノックスなど活躍馬も多く、すごくうれしいですね」と声を弾ませる。

 父キングヘイローが悲願のG1初制覇を飾ったのは、改修前とはいえ中京競馬場だった。坂口元師はその00年高松宮記念に思いをはせながら「新聞に載っている厩舎のコメントを読んでいても(リフレーミングは)広い中京が良さそうですし、差しが決まるコースというのもいいと思います。内心、期待しているんですよ。自分の孫を見るような気持ちで応援しています」と胸を高鳴らせていた。

 ◆キングヘイロー産駒のJRA重賞勝利 初制覇は06年日刊スポーツ賞シンザン記念のゴウゴウキリシマ。9頭立てのブービー8番人気での勝利だった。同年オークスのカワカミプリンセスがG1初制覇。同馬は秋華賞も勝って牝馬2冠だった。短距離で活躍したローレルゲレイロはG1・2勝を含む4勝。ダイアナヘイロー、ダイメイプリンセスも複数のタイトルを手にした。15年マーメイドSを制したシャトーブランシュはイクイノックスの母。