自分見失った江村 金メダル候補、3回戦で散る―フェンシング〔五輪〕

AI要約

世界選手権2連覇中の女王として臨んだ2度目の五輪で女子サーブル江村の挑戦は早々に幕を閉じた。動きの硬さや勝利を挙げられなかった悔しさを語る。

金メダル候補として注目を浴びたが、挑戦は結果を出せないまま。日本選手団の旗手として抜擢された重圧を気丈に振る舞う。

団体戦に向けて挽回のチャンスを模索し、不完全燃焼のまま終わることを拒否。パリ五輪での燃え尽きない闘志を誓う。

 世界選手権2連覇中の女王として臨んだ2度目の五輪。

 女子サーブル江村の挑戦は、早々に幕を閉じた。「全然自分らしいフェンシングではなかった。情けない気持ち」。結果をぐっとかみしめるように話した。

 動きの硬さは明らかだった。初戦の2回戦は14―14から辛うじて勝ち切ったが、次戦は序盤から連続でポイントを失い、巻き返せず。「もっと動いて戦わないといけないのに、足が止まってしまった。2試合目までに修正したかったが、それもできなかった」。本来の自分を見失ってしまうのも、五輪の怖さか。「特にけがとかは、なかった。なぜかは分からない」と表情を曇らせた。

 金メダル候補として注目され、日本選手団の旗手にも抜てきされた。初出場だった3年前の東京五輪の時とは立場が一変。それでも重圧があったかと問われると、「そこが負担になったとは思っていない」ときっぱり。涙も見せず、気丈に振る舞った。

 8月3日の団体で、挽回するチャンスは残っている。「立て直せるか不安だが、次こそいい試合がしたい」。悔いなく楽しもうと決めたパリ。不完全燃焼のままでは終われない。