Moto2小椋藍、来季MotoGPデビュー決定か。ホンダ育成出身も所属はアプリリア勢トラックハウスに?

AI要約

小椋藍が2025年からMotoGPに昇格する可能性が高まっており、アメリカ籍トラックハウス・レーシングとの契約が検討されている。

小椋はMoto2で好成績を収めており、ライダー市場に新たな動きをもたらす可能性がある。

ホンダは小椋のLCRシート獲得を検討したが、彼がMoto2チャンピオンとしてMotoGPへのステップアップを望んでいたため、断られた。

Moto2小椋藍、来季MotoGPデビュー決定か。ホンダ育成出身も所属はアプリリア勢トラックハウスに?

 motorsport.comの調べでは、Moto2チャンピオン候補の小椋藍が、2025年シーズンからMotoGP最高峰クラスに、アプリリアのサテライトチームであるアメリカ籍トラックハウス・レーシングから参戦する可能性が高まっているようだ。

 まだ契約は締結されていないものの、小椋はトラックハウスと最高峰クラス昇格に向けて合意に達し、2026年までの2年契約と結んだばかりのラウル・フェルナンデスとコンビを組むことになりそうだ。

 小椋のMotoGPデビューは、ライダー市場に新たな展開をもたらすことになる。この契約が締結されれば、4度のMotoGPウィナーであるジャック・ミラーが来季シートを失うことが確定するわけだ。ミラーは以前、新星ペドロ・アコスタをKTMファクトリーチームに引き上げるために来季の契約を打ち切られたが、トラックハウスへの移籍が噂されていた。

 小椋と同じくMoto2に参戦しているジョー・ロバーツも、トラックハウスのチーム代表であるダビデ・ブリビオと最高峰クラスへ昇格への可能性について何度か話し合いを行なったものの、宙ぶらりんの状態が続いていた。

 MTヘルメット-MSIチーム所属の小椋は現在、Moto2でランキング2番手。チームメイトでランキング首位のセルジオ・ガルシアとの差はわずか7ポイントだ。

 小椋は2024年シーズン、ガルシアと同じく2勝をマーク。1レースを除き全てトップ5以内でフィニッシュしている。トラックハウスは小椋の成績に注目し、獲得を検討している。

 小椋は2022年シーズンもMoto2タイトルを最後まで争い、最終的には現テック3ライダーのアウグスト・フェルナンデスに惜しくも敗れた。翌2023年シーズンは怪我もあって苦戦を強いられ、ホンダが支援するIDEMITSU Honda Team AsiaからMTヘルメット-MSIに移籍した。

 ただ小椋は依然ホンダの支援を受けており、LCRのシートを獲得する可能性も高かったことから、トラックハウスのこの選択は実に興味深い。

 小椋が2025年にトラックハウスからMotoGP参戦を果たすこととなれば、ホンダは中上貴晶をLCRで起用し続けるということになるだろう。

 中上は今年ここまで10ポイントを獲得。チームメイトのヨハン・ザルコが12ポイント、レプソル・ホンダのジョアン・ミルが13ポイントということを考えると、苦戦するホンダ陣営の中でまずまずの仕事を成し遂げている。

 ホンダは今年のMotoGPで中上の代わりに小椋をLCRで起用する可能性を検討したものの、小椋がMoto2チャンピオンとして最高峰クラスへのステップアップを望んでいたため、その申し出を断っていたとされる。また現行のホンダRC213Vのような、乗りこなすのが難しいマシンでのデビューはリスクが大きすぎるとも小椋は考えたのだろう。

 トラックハウスとの契約が締結されれば、小椋は来季からアプリリアのファクトリーチームに新たに加入するホルヘ・マルティンやマルコ・ベッツェッキとともにRS-GPを学んでいくことになる。