ヤクルト・丸山和郁、人間的成長を後押ししてくれた〝原点〟に触れたオフ

AI要約

ヤクルト・丸山和郁外野手(25)は試合後、いつも最後までベンチに残って、周囲に落ちているペットボトルなどを片付ける。

春夏合わせて3度の甲子園出場を果たした群馬・前橋育英高時代の思い出に触れ、高校時代の熱い戦いを振り返る。

今季途中から外野のレギュラーに定着し、成長を遂げる丸山和は、後半戦への意気込みを語っている。

ヤクルト・丸山和郁、人間的成長を後押ししてくれた〝原点〟に触れたオフ

【武田千怜のアナザーストーリー】

ヤクルト・丸山和郁外野手(25)は試合後、いつも最後までベンチに残って、周囲に落ちているペットボトルなどを片付ける。

春夏合わせて3度の甲子園出場を果たした群馬・前橋育英高時代。丸山和は「野球もそうだけど、ごみ拾いとか、人として大切なことを学んだ」と語る。高校時代に身につけた習慣が、プロになった今も染みついているのだろう。

甲子園を目指して仲間と必死になり、汗を流した日々を忘れない。オールスター休みだった7月23日。丸山和は午前5時30分に起きて、前橋市内の上毛新聞敷島球場へ向かった。群馬大会の準々決勝で、東農大二と対戦する母校の応援に訪れた。後輩たちは1-4の九回に3ランで同点に追いつき、延長十回タイブレークの末に大逆転勝利。目の前で準決勝進出を決めた。母校は25日の準決勝で健大高崎に敗れ、甲子園出場には届かなかったが、一投一打に魂を込め、一心不乱に戦う後輩たちを、スタンドから見つめ、〝原点〟を思い出した。

「高校生はパワフルですごいなって。一球に対する執念、最後まで諦めない気持ち…。土壇場まで追い詰められていた試合だったので、そういうものを、より強く感じましたね。本当に元気をもらいました」。

今季途中から外野のレギュラーに定着し、「もっともっとアピールしていかないと」と必死に食らいつく大卒3年目。人間としての成長を後押ししてくれた〝原点〟に触れ、後半戦への気持ちも高まった。

前半戦だけで自己最多タイの71試合に出場し、打率・270と躍進する左打ちの外野手は「一戦必勝で頑張ります。もうそれしかない」。高校時代の記憶を思い返したオフを経て、後半戦も全身全霊で駆け抜ける。(サンケイスポーツ・ヤクルト担当)