大山悠輔の不振、山本由伸ドジャース移籍だけでなく…王者阪神とオリックス前半戦苦戦のナゼ「才木浩人は好調だが」「元首位打者が打率1割台」

AI要約

プロ野球の前半戦である2023年と2024年の成績を比較すると、球団間の差が若干縮まり、優勝争いが激化している。

打撃成績では、昨年よりもRCが低下しており、投高打低の傾向が見られる。細川成也の活躍が目立つ一方、大山悠輔や近本光司の不振が続いている。

本塁打王は村上宗隆が狙う展開となり、盗塁数は低調な状態が続いている。

大山悠輔の不振、山本由伸ドジャース移籍だけでなく…王者阪神とオリックス前半戦苦戦のナゼ「才木浩人は好調だが」「元首位打者が打率1割台」

 プロ野球ではオールスター前までを「前半戦」という。実際にはペナントレースは6割程度を紹介しているのだが、2023年と2024年の「前半戦」の成績を比較しよう。

【セ・リーグ】

 昨年は春先に第5回WBCが開催された関係で、開幕戦は3月30日、オールスター戦は7月19、20の両日に行われた。今年の開幕は3月29日、オールスター戦は7月23、24両日なので、試合消化は今年の方が若干多い。前半戦のセ・リーグの順位表を比較する。

・2023年

 阪 神84試46勝35敗3分 率.568 差--

 広 島85試47勝38敗0分 率.553 差1

 DeNA83試43勝38敗2分 率.531 差3

 巨 人83試40勝42敗1分 率.488 差6.5

 ヤクルト83試35勝46敗2分 率.432 差11

 中 日84試34勝48敗2分 率.415 差12.5

・2024年

 巨 人89試46勝38敗5分 率.548 差--

 広 島84試43勝37敗4分 率.538 差1

 DeNA88試45勝42敗1分 率.517 差2.5

 阪 神90試43勝42敗5分 率.506 差3.5

 中 日90試38勝46敗6分 率.452 差8

 ヤクルト87試36勝47敗4分 率.434 差9.5

 昨年は阪神と広島が1差で激しく競り合っていたが、後半戦で阪神が抜け出した。

 今季は4位の阪神までが5割以上で3.5差以内と、いわゆる団子状態だ。阪神は昨年11の勝ち越しだったが今年は1つだけと、優勝戦線に踏みとどまっている印象。中日とヤクルトは今季も昨年同様、すでに厳しい状況になりつつある。

・打撃成績

 打撃の総合指標RC(Runs Created)の上位5傑の比較。

〈2023年〉

 岡本和真(巨)296打88安20本51点0盗 率.297 RC62.86

 大山悠輔(神)299打84安10本48点1盗 率.281 RC54.40

 宮﨑敏郎(De)236打82安13本48点0盗 率.347 RC53.69

 近本光司(神)291打80安4本35点12盗 率.275 RC50.51

 牧秀悟(De)325打92安16本56点1盗 率.283 RC49.67

〈2024年〉

 細川成也(中)326打98安12本37点0盗 率.301 RC56.03

 岡本和真(巨)325打87安16本54点0盗 率.268 RC56.00

 村上宗隆(ヤ)307打74安17本42点6盗 率.241 RC53.47

 丸佳浩(巨)314打97安8本28点5盗 率.309 RC51.61

 サンタナ(ヤ)260打82安11本42点1盗 率.315 RC50.94

 試合数は今年の方が多いが、RCは昨年の方が多い。投高打低が進んでいる。昨年、現役ドラフトでDeNAから移籍した細川が昨年以上の活躍を見せている。2023年は大山、近本と2人がランクインしていた阪神だが、今年は大山が打率.232、7本塁打33打点。一時期4番打者を任された近本も打率.248、6本塁打31打点と、その勢いはない。

 最多本塁打は、昨年は巨人・岡本の20本だったが、今年はヤクルト村上の17本が最多。今季は、このペースで行くと本塁打王が20本台になりそうだ。そうなると1961年の巨人、長嶋茂雄の28本以来となる。打点は2023年がDeNA牧の56打点、今年は巨人・岡本の54打点。盗塁は昨年は阪神の近本が12、今年も近本の11が最多だが低調な数字だ。