レッドブル、乱気流がレース戦略誤算の原因? ホーナー代表がフェルスタッペンの苛立ちに理解

AI要約

マックス・フェルスタッペンがF1ハンガリーGPで5位で終え、チームのレース戦略を批判。

フェルスタッペンは3位スタートからポジションを譲ることに不満を持つも、後退しルイス・ハミルトンと接触。

レッドブルの代表がフェルスタッペンのレースを振り返り、乱気流の影響やチーム内の意見の違いに言及。

レッドブル、乱気流がレース戦略誤算の原因? ホーナー代表がフェルスタッペンの苛立ちに理解

 レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、F1ハンガリーGPを5位で終えたが、チームのレース戦略を強く批判した。

 フェルスタッペンは3番手からスタートし、マクラーレンの2台とスリーワイドで1コーナーへ。コースオフしながらもランド・ノリスの前、2番手に立った。ただペナルティが出る懸念があったため、ポジションを譲り3番手を走ることになった。

 フェルスタッペンはポジションを譲ることに不服そうだったが、2度のピットストップで後手に回りルイス・ハミルトン(メルセデス)とシャルル・ルクレール(フェラーリ)にアンダーカットされ5番手まで落ちると、戦略への不満を爆発させた。

 抜きづらいハンガロリンクでコース上でのポジション挽回を強いられた結果、残り8周のターン1でハミルトンのインに飛び込み、両フロントタイヤをロックさせてハミルトンと接触。5番手まで後退しその位置でフィニッシュを迎えた。

 レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、フェルスタッペンのレースを振り返り、乱気流の影響が予想以上に大きかったと語った。

「今日はダーティエア(乱気流)の中で(前のマシンに)ついていくのはとても大変だった。おそらく予想以上にね」

「(フェルスタッペンが)スタートでポジションを上げたのは明らかだ。我々はあれをレーシングインシデントだと感じた。3台がコーナーに進入し、実際にコースアウトしてしまった。でもスチュワードに報告された時点で、おそらくペナルティを受けることになるだろう。だからランドに順位を譲ったんだ」

「それからは本当に乱気流の中でのレースとなった。ハードタイヤを2セット履いたルイスは、かなり早い段階でピットに入った。我々も早めにピットインすることを考えていたが、あの時点では3番手を争っていたんだ。彼はハードタイヤを2セット持っていて、レースをシャッフルすることができたんだ」

「我々は(タイヤライフの)アドバンテージを与えるために、スティントを引っ張ることにしたんだ。そして実際にハードタイヤを履いてみると、マックスは競争力があり、マクラーレンと比べても間違いなく強力だった。だから彼はすぐにルイスをとらえた」

「そして不運なことに、乱気流の中でルイスがペースを落とし始めたときに引っかかってしまった。だから、もしあの時点でルイスをパスできていれば、レース終盤にマクラーレンのいずれかを攻略できたかもしれない。乱気流の中で立ち往生し、順位を落としてしまった」

「彼とシャルルが再び早めにピットインしたから、我々は9周オーバーラップした(ピットストップを遅らせた)。その後、ルイスとのレーシングインシデントが起きた。そして、マシンが宙を舞った後にダメージを負ってしまった。悔しいレースだ」

「レースのプロットを見返すと、”もし”や””しかし”、”もしかしたら”といったところがあるが、おそらく我々は乱気流の中でのトリッキーさを過小評価していたと思う。今日のレースで最もダメージを受けたのはそのセクションだった」

 フェルスタッペンと担当エンジニアであるジャンピエロ・ランビアーゼの無線でのやりとりについての感想を求められ、ホーナー代表はフェルスタッペンの苛立ちに理解を示した。

「マックスがイライラしていたのは理解できる。彼はエンジニアと直接コミュニケーションが取れるんだ。だから、それはふたりの間で話し合うことだよ」

「(彼が使う言葉について)ブリーフィングで話すことではないと思う」

 フェルスタッペンはメディアセッションでもチーム批判を止めず、チーム内で同じ方向を向いていない人がいるとか、チーム内にクルマの問題に気づいていない人がいるなどの発言をしたという。

 この点についてホーナー代表は、次のように語っている。

「もっとパフォーマンスを上げる必要があることは誰もがわかっていると思う。そして、みんながそのために懸命に働いている」

「だから我々は閉ざされたドアの向こうで、様々なディスカッションをするつもりだ」