「年齢は気になりません」 プロ10年目の29歳・村田理沙が自己最高2位発進

AI要約

村田理沙が大東建託・いい部屋ネットレディスで快調なスコアを叩き出し、7アンダーの65で2位発進し、自己ベストを更新した。

苦しんできたショットの不調を克服するために練習し、今季の成績を向上させている村田は、キャリアベストのシーズンを送っている。

29歳になった村田は、若手選手との競争を楽しんでおり、頂点を目指して毎日60台を出せるように努力している。

「年齢は気になりません」 プロ10年目の29歳・村田理沙が自己最高2位発進

◇国内女子◇大東建託・いい部屋ネットレディス 初日(18日)◇ザ・クイーンズヒルGC(福岡)◇6505yd(パー72)◇晴れ時々曇り(観衆1629人)

涼しさが残る午前6時30分スタートで、村田理沙が快調にスコアを伸ばした。前半アウトを「33」で折り返し、後半は11番からいずれも2m以内のチャンスを作って3連続バーディを奪う。「チャンスを決めきる、取りこぼさない」と念じた初日は8バーディ、1ボギーの7アンダー「65」で2位発進。スコア、順位ともにプロ10年目のツアー自己ベストだ。

「飛距離は出ないんですけど」と何度も口にする。実際、今季のドライビングディスタンスは226.31ydで90位。その上ここ数年はショットの不調に苦しみ、昨季のツアー年間獲得賞金は16、18年に続いて3度目の「0円」に終わった。

「全然つかまったショットが打てずに“右ペラ”ばかり出て」。オフから極端に引っ掛ける“チーピン”を打つような練習を繰り返し、その次は捕まりすぎた球を逃がすようなイメージを作った。今季のツアー獲得賞金は602万7333円で70位、初シード獲得を目指すメルセスランキングは81位と“圏外”だが、生涯獲得賞金1162万1583円を思えば、キャリアベストのシーズンを送っている。

20代前半が主力のツアーの中で、今年2月に29歳になった村田は相対的に見れば中堅かベテランの域に差し掛かる。ただ、本人にはその意識が全くない。父が米国人、母が日本人で2019年に米下部ツアーに参戦した。21年「ANAインスピレーション(現シェブロン選手権)」でメジャータイトルを獲った世界ランキング18位のパティ・タバタナキット(タイ)や、米ツアー2勝のレオナ・マグワイア(アイルランド)がいた。「そういうのもあってか、年齢は全然気にならなくて。私と同じぐらいの人が多くて“私って若いじゃん”と思っていました」という。

昨年大会は、ノーシードだった小滝水音が通算18アンダー(3日間短縮競技)で初優勝を飾った。「伸ばし合いになるでしょうし、毎日、60台を出せるように頑張りたいです」。今年は29歳の伏兵が虎視眈々と頂点を狙っている。(福岡県糸島市/加藤裕一)