レジェンドも最敬礼したソフトバンク周東佑京のスーパーキャッチ 足でかき回した5回は捕手の動きを見極めた好判断光る【#秋山幸二の視点】

AI要約

ソフトバンクはロッテとの直接対決で2勝1敗と勝ち越し、8ゲーム差を広げた。

周東の素晴らしい守備や甲斐の活躍など、試合のキープレイについて紹介。

下位打線の奮起が光る試合展開と勝利につながった。

レジェンドも最敬礼したソフトバンク周東佑京のスーパーキャッチ 足でかき回した5回は捕手の動きを見極めた好判断光る【#秋山幸二の視点】

 ◆ソフトバンク6―4ロッテ(17日、みずほペイペイドーム)

 球宴を来週に控えての2位ロッテとの直接対決。ソフトバンクは前半戦最後の対戦を2勝1敗と勝ち越し、再び8ゲーム差に広げられたのは大きい。一時は10ゲーム以上あった差を徐々に詰められていた上に、カード初戦も落としたが、2戦目の大きな勝利を連勝につなげられた。

 まずは初回の素晴らしい守備から述べたい。初回はプロ初先発の大山がいきなり3連打で先制された。ソトは併殺に打ち取ったものの、なお2死三塁。ここでセンターの周東が岡の右中間への大飛球をスライディングキャッチ。これが抜けてもう1点入っていれば、展開は変わっただろう。

 私も現役時代に長くセンターを守ったが、自分より前の打球ではなく、斜め後ろへの打球に対してスライディングキャッチができるのは本当にすごい。しかも直線的に打球を追えていたから、ぎりぎりでグラブに収められた。周東ならではの守備範囲の広さだった。

 5回の攻撃では一人で足でかき回した。ヒットで出塁して二盗を決め、今宮がワンバウンドの変化球を空振り三振すると、捕手の佐藤が振り逃げ阻止で一塁に送球する間に三塁に進塁。さらに吉田の二ゴロで好スタートを切り、同点のホームを陥れた。

 今宮の三振で三塁に進んだ場面は、捕手が二塁走者の周東を目で一瞬抑えたはずだが、体は送球する一塁を向いていた。そこでの瞬時の判断が素晴らしかった。本塁生還は打者の吉田もよく逆方向に転がした。4回に無死一、三塁の好機を逃していただけに大きかった。

 8番甲斐は5打点と文句なしの活躍だった。フルカウントからの浮いたフォークを捉えた2回の同点2ランで乗ったのだろう。6回には2死走者なしから6番正木、牧原大、甲斐と続いた初球安打で勝ち越した。9番に入った周東を含め、下位打線の奮起が光った勝利だった。(西日本スポーツ評論家)

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