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公立の星・菅が初戦突破 プロ注目右腕の岩瀬将が雨中の1失点完投/神奈川大会
岩瀬将投手が9回1失点で逗子開成を下し、菅が3年ぶりの初戦突破を果たす。
岩瀬は公立校のエースとして活躍し、プロ志望の意思を示す。
DeNA、広島、ロッテのスカウトが視察し、岩瀬は高卒プロ入りを目指す決意を示す。
![公立の星・菅が初戦突破 プロ注目右腕の岩瀬将が雨中の1失点完投/神奈川大会](/img/article/20240711/668feb71604a5.jpg)
第106回全国高校野球選手権大会神奈川大会(11日、菅4―1逗子開成、横須賀)2回戦で菅(すげ)のプロ注目右腕、岩瀬将投手(3年)が9回1失点で完投し、逗子開成を4-1で下した。
強豪私学が揃う神奈川で、「公立の星」がキラリと光った。菅の最速143キロ右腕、岩瀬が9回118球を投げ、4安打1失点で完投。チームを3年ぶりの初戦突破に導き、笑みを浮かべた。
「基本は緩い変化球で追い込み、真っすぐで三振を取るイメージだった」
一回、逗子開成打線を三者凡退に抑える上々の立ち上がりを見せるが、二回に雨の影響で試合が一時中断。再開まで約1時間空いたが「最初は動揺していたが、ブルペン投球で調子を取り戻した。時間の活用の仕方を学べたので良かった」とポジティブに捉え、27個のアウトのうち7個を三振で奪った。
夏は2年連続初戦敗退で、最高成績は4回戦進出の菅。中学時代、目立つ成績を残すことができなかった岩瀬は、2歳上の兄を追いかけ、同校への入学を決めた。
部員18人の公立校のエースが、昨秋の練習試合で見せた投球で一躍脚光を浴びる存在となった。県外の強豪校相手に14奪三振の快投。相手の監督から「十何年ぶりにこんなに三振を取られた」と声をかけられた。その言葉を受けた右腕は「いばらの道を目指そうと思った。そこからプロでやるという気持ちが芽生えた」とプロ志望となった経緯を明かした。
この日、DeNA、広島、ロッテの3球団のスカウトが視察。DeNA・永池恭男スカウトは「変化球のコントロールが良くなっていた。それを見られたのは収穫」とコメントした。目標の高卒プロ入りへ。岩瀬は「自分の3年間鍛え上げたものを出し惜しみなく発揮して、強豪校にどれだけ通用するか見てほしい」と意気込んだ。憧れの夢舞台への思いを胸に、神奈川の一番星として輝き続ける。(児嶋基)