横浜隼人の大型右腕・沼井伶穏が152球完投 身長186センチ最速150キロ、プロ11球団熱視線の大器いきなり全開/神奈川大会

AI要約

横浜隼人が神奈川大会で鶴嶺に6-3で勝利し、プロ注目の最速150キロ右腕、沼井伶穏投手が活躍。

沼井投手はナイジェリア人の父と日本人の母を持ち、身長186センチの大型右腕であり、152球を投げて9回を投げ切った。

沼井投手の活躍の秘訣は食生活にあり、体重増加により球速が伸びたとして将来は高卒でのプロ入りを目指す。

横浜隼人の大型右腕・沼井伶穏が152球完投 身長186センチ最速150キロ、プロ11球団熱視線の大器いきなり全開/神奈川大会

全国高校野球選手権大会(8月7日開幕、甲子園)の出場を懸けた地方大会は9日、各地で行われ、神奈川大会2回戦で横浜隼人は鶴嶺に6-3で勝利した。プロ注目の最速150キロ右腕、沼井伶穏(れおん)投手(3年)が152球を投げ、9回10安打3失点で完投した。

身長186センチの大型右腕がベールを脱いだ。ナイジェリア人の父、日本人の母を持つ横浜隼人・沼井が152球で9回を投げ切り、10安打3失点と粘りの投球を披露した。

「(チームが)初戦を良い形で勝てた。自分もしっかりとしたピッチングでチームに流れを持ってこようと思っていた」

序盤は死球や安打で走者を出す苦しい展開。三回には1死から4連打で2点を失い、なおも2死満塁のピンチを迎えたが後続を三振で斬った。その後も相手打線の追い上げを振り切り、今夏の初登板を終えた沼井は「調子は良くなかったが、しっかりゲームをつくれた」と頰を緩めた。

角度のある直球は最速150キロを誇る。この日は巨人、DeNA、ヤクルトなど11球団が視察。スカウトのスピードガンでは最速148キロを計測した。巨人・榑松伸介スカウト部次長は「手足が長くてバランスがいい。力みなくバランスよく投げられる。いい投手だなと思う」と高く評価した。

活躍の秘訣(ひけつ)は食生活にある。母の愛さん(46)が手作りした弁当など1日6食を頰張り、体重は1年時の70キロから15キロ増の85キロに。球速は最速130キロから150キロに伸びた。沼井は「体重を増やしたのが球速が上がった一番の要因。下半身で粘って投げることができるようになった」と手応えを口にした。

剛腕が目指すのは高卒でのプロ入り。「高校を卒業してプロに入るのが自分の目標。夏の大会は自分がどのくらいのレベルなのか、しっかり示す大会にしたい」と将来を見据えた。激戦区・神奈川で横浜隼人を2009年夏以来の甲子園に導き、飛躍の夏にする。(児嶋基)