プロ注目の右腕・京都翔英の塩貝迅平、初戦で敗退 自己最速タイの147キロも制球乱れる【高校野球】

AI要約

京都翔英が塩貝迅平投手を擁して初戦で敗退。塩貝は自己最速タイの147キロを計測するも、制球が乱れて2失点を喫し、敗戦に貢献。

相手は古豪の京都先端科学大付で、打線が先制できず苦しむ展開。昨夏は甲子園を逃し、塩貝も救援に回るが逆転を許す。

塩貝はプロ志望で、チーム初戦敗退の悔しさを背負って成長に努める姿勢を見せる。

プロ注目の右腕・京都翔英の塩貝迅平、初戦で敗退 自己最速タイの147キロも制球乱れる【高校野球】

◇9日 第106回全国高校野球選手権京都大会・2回戦 京都翔英1―4京都先端科学大付(わかさスタジアム京都)

 プロ注目の最速147キロ右腕、塩貝迅平(しおがい・じんぺい)投手(3年)を擁する京都翔英が初戦で敗退した。今春は右肘の負傷のためベンチから外れていた塩貝の背番号は「18」。1点ビハインドの7回から3番手として登板すると3イニングを3安打、3奪三振の2失点。この日は自己最速タイの147キロを計測も、8回は4四死球と制球が乱れ、不運なヒットも重なり、致命的な2点の追加点を奪われた。

 「ストレートに自信があったので、押していこうという気持ちがあり、それが制球の乱れにつながりました。8回は自分の欲を出してしまい、自分の悪いところが出てしまいました」

 相手は、前身の京都商時代に甲子園へ春夏通算15度出場し、春夏それぞれ準優勝1度を誇る古豪。前田雅大監督(32)は「投手に自信を持っていたんですが、打線が先制、中押しできず、後半苦しくなりました。点を取らせてやれず、監督の指示ミスです」と振り返った。

 昨夏は決勝で立命館宇治に9回サヨナラ負けで甲子園を逃した。2年生だった塩貝は3回戦の京都両洋戦に先発し、5イニングを4安打の無失点。立命館との準決勝でも先発して4イニングを5安打の3失点だった。昨秋は龍谷大平安に3―9の敗戦。今春同様、チームは初戦敗退。先輩の思いも背負っての救援マウンドだったが、逆転へ流れを変えることはできなかった。

 塩貝は進路について「プロ1本」と明言し、プロ志望届を提出する意向だ。視察した中日の山本将道スカウトは「5月の練習を見に行ったときより、真っすぐの力はあるし、腕も振れていた。制球の乱れは春に投げていない影響もあると思う」と話した。

 京都府長岡京市出身の塩貝は183センチ、78キロの右投げ右打ち。1学年先輩でDeNAへ育成3位で入団した小笠原蒼内野手から「厳しい世界。すごい選手の集まりで、努力しないと活躍できない世界」と聞いたという。だからこそ「この悔しさを持って、成長できるよう練習していきます」と話した。