「勝ち切れたのは自分の強さ」 男子100メートルで坂井隆一郎が2連覇 陸上日本選手権

AI要約

男子100メートルの日本選手権で、坂井隆一郎が2連覇を果たし、東田旺洋が2位、柳田大輝が3位に入った。

坂井は春に負傷したものの、十分な復帰を果たし、10秒13で勝利。パリ五輪への期待も高まっている。

世界選手権では決勝進出経験がない坂井は、五輪出場標準記録には届かなかったが、今後の進化に期待が寄せられている。

「勝ち切れたのは自分の強さ」 男子100メートルで坂井隆一郎が2連覇 陸上日本選手権

パリ五輪代表選考会を兼ねた陸上の日本選手権最終日は30日、新潟市のデンカビッグスワンスタジアムで各種目の決勝があり、男子100メートルは坂井隆一郎(大阪ガス)が10秒13で2連覇を果たした。東田旺洋(関彰商事)が2位、柳田大輝(東洋大)が3位だった。

悪天候となった男子100メートル決勝。3人による大激戦を制したのは、坂井だった。10秒13で昨年に続いて日本一に輝き、「2連覇できたのは本当にうれしい」。晴れやかな表情で話した。

今季は春先に腸腰筋を負傷して約1カ月間練習ができない期間があったというが、5月のレースでは10秒10を記録。大一番でも得意のスタートをきっちり決め、後半は走りの中で力みが出ながら、他の選手の猛追をしのぎ切った。「しっかり勝ち切れたのは自分の強さかな」と笑った。

世界選手権は2022年から2大会連続で出場してきたが、決勝進出は果たせていない。日本選手権を制したものの、パリ五輪の参加標準記録(10秒00)は突破できず、切符獲得は世界ランキング次第。「もう1段、2段階ギア上げないと五輪では戦えない」。今後も進化を続けていく。(小川寛太)