アマ3冠ボクサーの吉良大弥「自分のボクシングはこれだとみせたい」27日プロデビュー

AI要約

アマ3冠ボクサー吉良大弥(21=志成)が27日、東京・後楽園ホールでプロデビューを果たす。リミットをクリアし、準備万端で試合に臨む吉良は、プロリングでの活躍を期待している。

吉良は、WBA世界同級王者井岡一翔とのスパーリング合宿を経験し、そこから多くの学びを得たと述べている。さらに初の海外合宿も挑戦し、新たな経験を積んだ。

吉良はアマチュア時代からプロへの転向を考えており、井岡からもプロ転向を勧められた。その後志成ジムに入門し、プロのリングで才能を発揮することを目指している。

 アマ3冠ボクサー吉良大弥(21=志成)が27日、東京・後楽園ホールでプロデビューを果たす。所属ジム興行LifeTimeBoxingFights21大会のセミファイナルで、コムサン・カエウルエアン(タイ)とのスーパーフライ級6回戦を控え、26日には東京・文京区の日本ボクシングコミッションで前日計量に臨み、リミット(52・1キロ)よりも300グラム少ない51・8キロでクリア。コムサンは400グラム少ない51・7キロでパスした。

 吉良は「今はプロのリングが楽しみ。自分のボクシングはこれだ、という動きと試合内容をみせたい」と抱負を口にした。

 先月25日から約3週間、プロ転向を勧めてくれた同門の大先輩、WBA世界同級王者井岡一翔(35)と米ラスベガスでスパーリング合宿を体験。名伯楽イスマエル・サラス・トレーナー(67)のジムで週2~3回ペースでスパーリングを積み重ねてきた。

 吉良は「井岡さんにはスパーリング内容が良くても悪くても、そこにどういう意味を持たせるのか。メンタル面、気持ちを左右されないところを学んだ」と収穫を口にした。長い海外合宿も初体験で、現地では自炊で減量食を用意。吉良は「土地も広いし、何もかもが初めてで新鮮でした」と手応えを示した。

 吉良は名門の奈良・王寺工高時代に19年アジアジュニア選手権男子50キロ級金メダルを獲得し、高校選抜、高校総体で優勝しているアマ3冠の実力者。もともとプロ志向が強く、今年のパリ・オリンピック(五輪)の道が断たれたことで東京農大を2年で中退。大学の大先輩でもある井岡から直接、プロ転向を勧められ「才能がある、とすごくほめてくれた。東京農大の先輩でもあり、チームとして一緒に戦っていければうれしいと言われた」と志成ジムに入門していた。

 なお同興行はABEMAでライブ中継される。

 ◆吉良大弥(きら・だいや)2003年(平15)5月30日、大阪・門真市生まれ。父学さんの勧めで4歳からキックボクシングを開始。小学1年から柔道とボクシングを並行して始め、中学からボクシングに専念。王寺工高では1年でアジア・ジュニア選手権50キロ級優勝、同2年で高校選抜、同3年で高校総体を制覇し、東京農大進学。アマチュア戦績は46勝(16RSC)6敗。家族は両親と元キックボクサーの姉2人。身長163センチの右ボクサーファイター。