アマ6冠の田中将吾、ヒヤヒヤのプロデビュー戦判定勝ちに「負けたと思いました」 大橋秀行会長は「MVPは田中将吾」と励ます

AI要約

アマチュア6冠の田中将吾がプロボクシングデビューを白星で飾る

試合では左ジャブでダウンを奪われるも、ハイテンポな攻撃でポイントを重ねる

田中は自らの戦いぶりに疑問を抱きつつも、勝利に喜びを感じる

アマ6冠の田中将吾、ヒヤヒヤのプロデビュー戦判定勝ちに「負けたと思いました」 大橋秀行会長は「MVPは田中将吾」と励ます

プロボクシングのフライ級6回戦が25日、東京・後楽園ホールで行われた。アマチュア6冠の田中将吾(22)=大橋=が2023年東日本同級新人王の高熊龍之介(25)=松本ACE=に3-0の6回判定勝ち。プロデビュー戦を白星で飾った。

1回に左ジャブでダウンを奪われたが、2回からは左ジャブとボディー攻撃をハイテンポで手数多く繰り出し、ポイントを奪った。ジャッジは57-56、58-55、58-55で田中を支持したが、高熊の左右のフックを被弾する場面も見られ、課題の残る内容だった。田中は「負けたと思いました。自分からプレスをかけてっていう展開に持っていこうと思ったけど、高熊選手がすごいプレッシャーをかけるのがうまくて、そこで一つ焦ってしまって、さらに1ラウンドでダウンを取られてしまったので、かなり内心では焦ってしまった」と反省した。

大阪・藤井寺市出身の東洋大前主将は「勝てたことだけが救い。何一つ練習でやったことができていなかったので、すごいショックがでかい」と落ち込んでいたが、大橋ジムの大橋秀行会長(59)は「田中将吾が一番良かった。倒れたときはちょっと厳しいマッチメークだったかなと思ったけど、終わってみれば、今日はあれが一番本人のためになったし、彼が一番伸びるんじゃないか。MVPは田中将吾」と励ました。

興行はNTTドコモの映像配信サービス「Lemino」で午後5時45分から無料生配信された。田中のアマチュア戦績は65戦60勝(22KO・RSC)5敗、高熊のプロ戦績は11戦8勝(3KO)3敗となった。(尾﨑陽介)