「汗の出る量」コントロール可能に? 世界初のメカニズム解明 汗腺を眠らせる成分も

AI要約

男子校の高校で新たに始まった「汗ケアタイム」という取り組みが紹介されている。

最近の研究により、汗腺のメカニズムが解明され、新しい制汗剤の可能性が広がっている。

制汗剤による汗のコントロールは一時的なものであり、体温調節への影響は気にする必要はないとされている。

「汗の出る量」コントロール可能に? 世界初のメカニズム解明 汗腺を眠らせる成分も

 記録的な暑さで汗に悩まされている人も多いと思いますが、今、汗対策の常識が変わりつつあるのをご存知でしょうか?

 都内にある男子校の正則学園高校。この夏から、新たに始めたことがあるといいます。それは、毎朝のホームルームに行う10分間の「汗ケアタイム」です。

教師

「しっかり身だしなみ、あとはボディーケア行ってください。じゃあ始めようか」

 生徒たちが一斉にシートで汗を拭き取り、においを防ぐための制汗剤を腕などに塗り始めました。

生徒

「(Q.いつも朝にやっている?)いつも朝やっています。授業に集中できて、爽快感があるのでいいなと」

生徒

「(Q.みんなの評判は?)みんな、いいにおいします」

 もちろん、このクラスだけではなく、隣のクラスでもみんなで汗のケアを行っています。

正則学園高等学校 小嶋徹議学年主任

「男子校というのもあって、においに彼らも敏感であり、マスクが外れたのもあって、においを気にする子たちも増えてきた。少しずつ習慣にできるものとして、取り組めたらいいなと」

 その汗の対策を巡って実は最近、ある大きな発見がありました。

マンダム広報部 木村彩子さん

「どのような仕組みで汗が分泌しているか、きちんと見えるようになり、それに対して働きかける成分がどういうものかも見つけた」

 去年10月、大阪大学とマンダムは、世界で初めて人の体は「汗腺が収縮することで汗をかく」というメカニズムを解明しました。

 これまでの制汗剤は、汗腺の穴にふたをすることで汗が肌の上に出ないようにする方法でした。しかし、この「汗のメカニズム」発見と、さらに汗を出す汗腺自体を「眠らせる成分」も見つかったため、汗の量を自由にコントロールできる可能性が出てきたのです。

木村さん

「多量の汗をかいてしまうと、ふたをする技術のほうだと、流れ落ちてしまうという持続性に課題があったので。そういったところも、より良くなっていくかなと。(逆に)熱中症とか汗をかきにくい人に、汗をかけるようにするところにもつながる」

 とはいえ、体温調節を担っている汗を強制的に止めて問題はないのでしょうか?

木村さん

「効果は一時的なものになっている。悩みで多いのが脇の汗ですが、全体の1%程度の汗なので。心配いただくことはないと思う」

(「グッド!モーニング」2024年8月23日放送分より)