事故後初のデブリ採取、22日に開始 福島第1原発2号機、廃炉実現へ最初の一歩

AI要約

福島第1原発事故で溶け落ちた燃料(デブリ)の採取が22日に始まる。2号機原子炉の底部に堆積したデブリを取り出す試験作業が行われ、数グラム程度の回収を見込んでいる。

事故で溶融した1~3号機には推計880トンのデブリがあり、政府と東電は2051年までの廃炉完了を目指して全量回収を計画している。今回の試験採取は廃炉の一歩となる。

試験採取は2号機から始まり、釣りざお状の装置を使ってデブリを取り出す。最初の回収では3グラム未満を目指している。

東京電力は19日、福島第1原発事故で溶け落ちた燃料(デブリ)の採取を22日に始めると発表した。2号機原子炉圧力容器の底部に堆積したデブリを試験的に採取する計画で、成功すれば事故後初のデブリ取り出しとなる。一連の作業は2週間程度かかる見通しで、最初の回収は数グラム程度を見込んでいる。

事故で炉心溶融(メルトダウン)した1~3号機には推計880トンのデブリが存在すると考えられている。政府と東電はデブリの全量回収を目指し、2051年までの廃炉完了を目標に掲げており、今回の試験採取は廃炉の実現に向けた最初の一歩となる。

試験採取は、原子炉内の調査が最も進んだ2号機から着手。原子炉格納容器の貫通部から最長約22メートルに伸びる釣りざお状の装置を差し込み、先端に取り付けた爪形の金属機器でデブリをつかんで回収する。東電によると、最初の回収は「3グラム未満」としている。

東電は19日、デブリ採取の開始を前に、燃料デブリに関する専用ポータルサイトを開設。今後、最新情報を提供する。