初の燃料デブリ取り出しは22日 福島第1原発2号機 東電発表

AI要約

東京電力は福島第1原発2号機で燃料デブリの初の試験取り出しを22日に始めると発表

燃料デブリの回収は廃炉の最難関で、取り出し装置の不具合などで3年遅れている

具体的な取り出し作業プロセスと時間スケジュールを説明

初の燃料デブリ取り出しは22日 福島第1原発2号機 東電発表

 東京電力は19日、福島第1原発2号機で計画する、溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)の初の試験取り出しに22日、着手すると発表した。

 強い放射線を放つ燃料デブリの回収は廃炉の最難関とされるが、取り出し装置の不具合などで、当初の計画から約3年遅れている。2号機は事故時に水素爆発を免れ、格納容器の内部調査が比較的進んでおり、今後の作業の試金石となる。

 燃料デブリは1~3号機に計880トンあると推計されるが、今回は最大3グラムの採取にとどまる。格納容器内部にある圧力容器を支える土台(ペデスタル)の内部につながる穴から、伸縮性の釣りざおのような装置を入れ、底にたまった試料を採取する。試料をつかむまで1週間、そこから取り出すまで1週間、計2週間程度かかる見込み。

 16日に原子力規制委員会の使用前検査を終え、装置の使用条件が整っていた。【高橋由衣】