クマ出没過去最多ペース 親グマ捕獲増→歩き回る子グマ増の可能性も

AI要約

環境省が明らかにしたところによると、今年8月末までのクマによる人身被害は過去最多だった昨年度を下回り、58人(内死亡2人)となった。

しかし、出没件数は過去最多であり、今年度は7月末までに1万704件という記録を更新している。

専門家は、これまでに9月以降に被害が急増した年もあるため、警戒を怠らないよう呼びかけている。

クマ出没過去最多ペース 親グマ捕獲増→歩き回る子グマ増の可能性も

 今年8月末までの全国のクマによる人身被害は58人(うち死亡2人)で、過去最多だった昨年度を下回ったと環境省が12日、明らかにした。ただ、7月末までの出没件数は過去最多。過去には9月以降に被害が急増した年もあるとし、警戒を怠らないように呼びかけた。

 同日、環境省や農林水産省、警察庁などが合同で会議を開いた。8月末までの被害数は今年度は58人、2023年度は71人、22年度61人、21年度49人。今年度が特に多いわけではなかった。被害は東北地方が多いという。

 一方、出没件数でみると、7月末までに今年度は1万704件。23年度は同時期に8536件、22年度は6315件、21年度は6967件などで、記録がある09年度以降は最多という。クマへの注目が高まったことで住民が敏感になっていることや、昨年度に親グマの捕獲数が増えたことで、歩き回る子グマが増えている可能性などが考えられるという。