「ドレイクの方程式」の修正案が提出される 私たち人類は “ひとりぼっち” なのか?

AI要約

宇宙には、私たち人類以外の文明が存在する可能性があります。ドレイクの方程式に基づく予測では、天の川銀河内に多数の文明が存在するとされています。

研究チームは、進化した生命が知性を獲得し文明を築くためには、地殻の運動であるプレートテクトニクスの継続時間が重要であると考えました。修正された方程式によると、地球外文明の数は2万と推定されています。

しかし、最悪の場合、天の川銀河内に文明が1つしか存在しない可能性も考えられます。その確率は最大で0.04%と推測されています。

「ドレイクの方程式」の修正案が提出される 私たち人類は “ひとりぼっち” なのか?

宇宙には、私たち人類以外の文明は存在するのでしょうか? もしも存在するとしたら、それはどれくらいの数となるのでしょうか?

文明の数を推定する方法として有名な「ドレイクの方程式」にもとづくと、天の川銀河の中には多数の文明が存在すると予測できます。その一方で、ドレイクの方程式で予測される文明の数は、私たちがとっくの昔に地球外文明に出会っていてもおかしくはないはずだという「フェルミのパラドックス」との矛盾にしばしば遭遇します。

テキサス大学ダラス校のRobert J. Stern氏とスイス連邦工科大学チューリッヒ校のTaras V. Gerya氏の研究チームは、進化した生命が知性を獲得して文明を構築するには、大規模な地殻の運動である「プレートテクトニクス」の継続時間がカギを握っているのではないかと考えた研究を行いました。そして、ドレイクの方程式の項目の1つである「fi(生命が知性を獲得する割合)」を修正し、「foc(大きな大陸と海洋を持つ居住可能な惑星の割合)」(※1)と「fpt(プレートテクトニクスが5億年以上継続する惑星の割合)」の積(掛け算)にすることを提案しました(※2)。

※1…表面温度が液体の水を維持できる範囲であり、潜在的に生命が発生しうる環境を持つ惑星を「居住可能な惑星」と呼びます。簡単に言えば “地球のような惑星” といえます。

※2…本記事では、ドレイクの方程式の各項目について、元の表記に合わせて下付き文字を使用しています。ただし、環境によっては下付き文字として表示されない場合があります。

Stern氏とGerya氏は様々な事象を元に、生命が知性を獲得する割合を0.003~0.2%、天の川銀河の中の地球外文明の数は多くても2万であると推定しました。ただし、これはあくまでも最大値であり、悲観的に考えれば天の川銀河に文明は1つしかない、つまり私たち人類がひとりぼっちである可能性も最大で0.04%の確率でありうると両氏は推定しています。