パン店 交流の場にして 富山の家電販売会社、訪問介護事業所隣に6月1日オープン

AI要約

訪問介護事業所隣接のパン店がオープン

地域の高齢者向けに焼きたてのパンを提供

地域の人々が集まる居場所を目指す

パン店 交流の場にして 富山の家電販売会社、訪問介護事業所隣に6月1日オープン

 訪問介護事業所「ヘルパーステーションまる~な」(富山市月見町)に隣接したパン店が1日、オープンする。パン店は「まちの電気屋さん」として知られる家電販売「K-DIC」(同市西田地方町)が手がけている事業で、今回が2号店。新たな店舗を地域の人が集まる場とし、地域活性化に役立てたい考えだ。

 K-DICの顧客は地域の高齢者が多く、電球1個の交換から担当者が駆けつける。新型コロナ前は高齢者らの自宅を訪れて困り事を尋ねる「ご用聞き」のサービスをしていたが、感染リスクを考慮し、続けることが難しくなった。黒田保光社長(55)は「誰とも話さないことで認知症になったり、施設に入ったりする人が増えた」と話す。

 そんな中、地域の高齢者が集う場を作りたいと2022年4月、富山市西田地方町にパン店「NIjIPAN(にじパン)」をオープン。高齢者でも食べやすいよう軟らかいものを中心に約90種類をそろえる。子育て世代からも好評で、夕方には売り切れる日もある。

 高齢化が進む月岡エリアで2号店の空きスペースを探していたところ、ヘルパーステーションまる~なを運営している、とやま生活協同組合から声がかかった。まる~なと同じ建物に入る2号店では毎朝1号店から焼きたてのパンを運び、初めは50種類ほどを用意する。

 黒田社長は「人が集う居場所をつくって地域を元気にしたい」と意気込み、とやま生協の木下正敏福祉事業部長(55)は「事業所には訪問ヘルパーが滞在しているので、パンを買いに来るついでに日頃の悩みを気軽に相談してほしい」と呼びかけている。