茨城県内景気据え置き 9月 日銀水戸「緩やかに回復」

AI要約

茨城県内の景気は一部に弱めの動きがありつつも、緩やかに回復していると日銀水戸事務所が発表した。

個人消費では、物価高を背景に消費者マインドが慎重だが、一方で乗用車の販売は前年を上回る動きを見せている。

住宅投資は貸家系の新設住宅が前年を上回る一方、持ち家や分譲は減少傾向。雇用・所得環境は緩やかに改善し、先行きにも期待が持たれている。

茨城県内景気据え置き 9月 日銀水戸「緩やかに回復」

日銀水戸事務所は6日発表した9月の金融経済概況で、茨城県内景気の総括判断を「一部に弱めの動きも見られるが、緩やかに回復している」とし、前回(7月)から据え置いた。物価高を背景に消費者マインドが慎重な状況だが、回復の動きもあるとした。

個人消費では、7月の百貨店・スーパー販売額が前年を下回った。日用品などは消費者の生活防衛意識から弱めの動きとなった。

一方で、7月の乗用車新車登録台数は普通・小型車、軽自動車がともに前年を上回った。8月は小幅ながら前年を下回ったものの、全体では7カ月ぶりに前年を上回った。

住宅投資は、7月の新設住宅着工戸数の貸家系が前年を上回ったが、持ち家、分譲が前年を下回ったことから、全体では3カ月連続で前年を下回った。公共投資は、7月の公共工事請負金額が前年を上回り、持ち直した。

雇用・所得環境は、一人平均現金給与総額などが前年を上回り、全体として緩やかに改善しているとした。先行きについて稲見征史所長は「雇用・所得改善の動きも見られる。底堅く推移していくか注視したい」と述べた。