熊本市の8月、ほぼ毎日「猛暑日」 連続日数、平均気温…軒並み記録更新 9月も残暑厳しく

AI要約

熊本市では8月に観測史上最多の猛暑日と熱帯夜が記録された。

台風10号の影響で一時的に気温が下がったが、殆どが猛暑日となった。

熊本県内各地でも猛暑が続き、熱中症患者も増加した。

温暖化や高気圧に加えて、雨量の少なさが厳しい暑さの要因となった。

県内各地で猛暑の記録が更新され、熊本市だけでなく広く影響が及んだ。

9月も高温が続く予報で、体調管理に留意する必要があり、豪雨の恐れもある。

熊本市の8月、ほぼ毎日「猛暑日」 連続日数、平均気温…軒並み記録更新 9月も残暑厳しく

 厳しい暑さが続いた8月、熊本市では最高気温35度以上の「猛暑日」の日数が26日、最低気温25度以上の「熱帯夜」は28日に上り、いずれも同地点での観測史上最多となった。1カ月の平均気温は30・6度(平年値28・4度)、最高気温の平均は36・2度(同33・3度)となり、これらも観測史上最高を更新。熊本市は記録ずくめの〝史上最も暑い〟8月となった。

 熊本地方気象台によると、高気圧に覆われて晴天が続いた8月上旬は特に気温が高く、熊本市では4日に観測史上最高の38・8度を記録。18日まで猛暑日が続き、7月22日から数えて28日連続の観測史上最長記録となった。台風10号の接近、通過で気温が下がった月末の28~31日を除くと、最高気温が35度に達しなかったのは1日だけ(19日の32・7度)で、ほぼ毎日が猛暑日だった。

 熊本市で1890年の観測開始以降〝最も暑い〟8月を記録したのは2018年で、猛暑日が24日、熱帯夜は25日(タイ記録)、平均気温は30・1度、最高気温の平均は35・6度だったが、今年の8月ですべて塗り替えた。

 厳しい暑さの要因は温暖化や高気圧のほか、雨が少なかったこともある。8月の熊本市の総雨量は台風の影響で最終的には282ミリと平年値の195・4ミリを上回ったものの、27日までは計36ミリと極めて少なかった。

 今夏は熊本市だけでなく熊本県内各地で連日の猛暑に見舞われた。県内18観測地点のうち12地点で観測史上最高気温を更新。甲佐町で38・9度、八代市で38・7度、宇城市と玉名市、あさぎり町で38・4度を記録した。

 熱中症にかかる人も相次いだ。総務省消防庁と県消防保安課の集計によると、県内で8月は28日までに少なくとも668人が熱中症の疑いで搬送された。7月と合わせると1410人。統計の残る08年以降で最多となる18年の1580人に次ぐ多さとなっている。

 気象庁によると、9月も高気圧の影響が続き、県内は平年より気温が高くなる予報。1日の最高気温は人吉市35・1度、熊本市34・1度など9地点で最も暑い時期を上回った。今後、高温による積乱雲の発生で急に豪雨となる恐れもある。厳しい残暑で、体調管理や農作物の生育などにも注意が必要となりそうだ。(堀江利雅)