お盆休みの観光地盛況 台風や地震臨時情報の影響は限定的 長野県松本市

AI要約

お盆休み期間の長野県中信地方の観光地は天候に恵まれ、多くの人でにぎわった。上高地や松本城、奈良井宿、国営アルプスあづみの公園、馬籠峠などで観光客が増加し、新型コロナウイルス禍前の賑わいを見せた。

アウトドア施設や歴史的建造物、自然景観など幅広い観光スポットで、訪れる人々が楽しんでいる様子が伝えられた。

一部で台風の影響や地震の臨時情報があったものの、観光地の盛況は影響を受けず、地域経済にも良い影響をもたらした。

お盆休みの観光地盛況 台風や地震臨時情報の影響は限定的 長野県松本市

 お盆休み(10~18日)期間の長野県の中信地方の観光地は、おおむね天候に恵まれて多くの人でにぎわった。南海トラフ地震臨時情報の発表(8日)や、台風の接近(12日、16日)の影響は限定的だった。

 松本市の山岳景勝地・上高地(安曇)は連日盛況で、市アルプスリゾート整備本部は「昨年のお盆の入り込みの5万2569人を上回るだろう」と見込む。上高地旅館組合の青柳浩一郎組合長は「特に外国人観光客が増え、新型コロナウイルス禍前の入り込みまで回復した」と話す。

 国宝松本城の入場者数(11~16日)は前年同期比7.9%増の2万9930人で、コロナ禍前の令和元年同期比でも1・4%上回った。外国人観光客の入場は2221人で、昨年同期より5.8%増えた。「電子チケットを導入したことで、入場者の待ち時間は大幅に減少した」(松本城管理課)。

 塩尻市の奈良井宿は国内外の観光客でにぎわい、奈良井区の観光文化委員長・斉藤武仁さんは「最近は外国人6割、日本人4割の感覚だが、お盆は日本人の方が多めだった」と話す。同市の小坂田公園に7月20日にオープンした室内アスレチック遊具は5343人が利用した。ゴーカートなど有料施設の利用も好調で「子連れ客が多く目立った」(公園管理事務所)。同市郊外の高ボッチ高原では、管理棟に立ち寄った人が昨年同期の約2・2倍の2007人に上った。

 国営アルプスあづみの公園の来園者数は、堀金・穂高地区(安曇野市)が1万4600人、大町・松川地区(大町市、松川村)が1万7500人だった。広報担当者は「いつも通り県外の人が多く、(南海トラフ地震臨時情報で)外出を控えている印象は受けなかった」と話す。

 南木曽町の妻籠宿と馬籠宿(岐阜県中津川市)を結ぶ馬籠峠は、期間中に1993人が歩いた。このうち外国人は1519人で全体の76.2%を占めた。統計をとる公益財団法人・妻籠を愛する会は「厳しい暑さや台風の影響を心配したが、例年を上回るほどの入り込みだった」といい、新型コロナウイルスの影響は「払拭されている」とみる。

 朝日村の野俣沢林間キャンプ場は、台風7号の影響で15日と16日はキャンセルが相次いだ。一方、松本市の美鈴湖もりの国オートキャンプ場は全60サイトがほぼ満員で、「台風をやり過ごして1泊増やすお客さんもいた」とした。