県内最大震度5強、南海トラフ臨時情報は出たけれど…「普段通りの生活を」 各自治体、冷静な対応と備えの再確認呼びかけ

AI要約

鹿児島県内の自治体が南海トラフ地震の警報を受けて津波被害への備えを呼びかけた。

志布志市や大崎町では防災情報を放送し、地震への冷静な対応を促している。

地震による被害が各地で確認されており、避難所の開設や給水活動が行われている。

県内最大震度5強、南海トラフ臨時情報は出たけれど…「普段通りの生活を」 各自治体、冷静な対応と備えの再確認呼びかけ

 気象庁の南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)を受け、津波被害が想定される鹿児島県内の自治体は9日、住民に備えの再確認を呼びかけた。普段通りの生活を変える必要はないとして、冷静な対応を求めた。

 志布志市は、防災無線を使って避難所の確認や非常持ち出し品の準備を呼びかける1日2回の放送を始めた。巨大地震注意の臨時情報は直ちに避難を求めるものではなく、萩原政彦危機管理監は「市民には落ち着いて防災マップや備えを確認してほしい」と話す。住家近くの崖の崩壊による避難指示は、安全が確認されたとして解除した。

 震度5強を観測した大崎町も、住民に地震への注意を呼びかけた。同町では民家1棟の全壊や道路被害があり、東靖弘町長は「軟弱地盤とされる地域に被害が多かった。今後もリスクがある。気を引き締めて対応したい」と述べた。同日は気象庁による震度計の作動調査もあり、破損や傾きは確認されなかったという。

 東串良町の志布志国家石油備蓄基地では、貯蔵タンクの一部で、浮き屋根上への原油の流出が確認された。霧島市国分では地震の影響による水道水の濁りが見つかり、市は飲用を控えるよう呼びかけて給水車で水を配った。

 志布志、東串良、肝付の3市町は午後4時現在、避難所計4カ所を開設中。

 県内では同日、午前3時49分ごろに鹿屋市、同5時2分ごろに大崎町で日向灘を震源とする震度1の地震があった。