館山病院で医療講座 11人が「もしもの時」考える(千葉県)

AI要約

館山市の館山病院で、もしもの時のために医療講座が開かれ、参加者が自分の大事にする考えやものを整理した。

厚生労働省が呼び掛ける「人生会議」の重要性や館山病院の取り組みについて紹介。

山口春海さんが講師となり、カードゲームを通じて参加者が自身の大切な価値観を確認し、人生会議の重要性を指摘。

館山病院で医療講座 11人が「もしもの時」考える(千葉県)

館山市の館山病院で、けがや病気で意思が伝えられなくなった「もしもの時」のために、望む医療やケアについて考える医療講座が開かれた。参加者11人がゲームを通じて、自分の大事にする考えやものについて認識を整理し、もしもの時に自分らしい医療や人生を選択できるように備えた。

厚生労働省は、命に関わる大きな病気やけがをした際に備え、望む医療やケアについて前もって考え、家族と話し合って共有する取り組みを「人生会議」と呼び、行うことを呼び掛けている。

館山病院では、地域の人々に人生会議の考え方を広めようと、家族や親戚らが集まる機会が多い時期を前に、講座を開いたり、独自の「人生会議記録用紙」を作ったりするなどして、積極的に活動している。

この日は、同病院の緩和ケア認定看護師の山口春海さんが講師となり、人生会議が大切な理由や、進め方などを解説。

カードを使った「もしバナゲーム」で、もしもの時を考えるきっかけづくりをした。

もしバナゲームでは、設定を「余命半年」として、「何を大切にしたいか」を探った。カードには▽痛みがない▽人との温かいつながりがある▽呼吸が苦しくない▽不安がない▽お金の問題を整理しておく――などと書かれており、参加者らは4人一組で、5枚のカードを取捨選択し、優先順位を付けることで自分自身が大切にしていることを確認した。最終的に3枚に絞り、選んだ理由を共有した。

参加者からは「家で最期を迎えたいと家族に伝えている」「まだ健康だから考えられない」といった声が上がった。

山口さんは「日常の中で雑談のように人生会議をやってみてほしい。繰り返しやることが大事。帰省した家族などとやってみて」などとアドバイスしていた。

館山病院は、院内で人生会議記録用紙を配布している。ホームページでダウンロードも可能。活用を呼び掛けている。