北海道から大分に移住 梨農家目指す夫婦 2年間の研修受け梨農園を継承へ

AI要約

北海道から日田産の梨を栽培するために移住した夫婦の挑戦ストーリー。

日田市の支援制度を活用し、梨農家としての道を歩む日高さん夫婦。

地域の梨農家の減少や高齢化に向け、若い世代の参入を促す取り組み。

北海道から大分に移住 梨農家目指す夫婦 2年間の研修受け梨農園を継承へ

九州有数の産地、大分県日田市で梨農家になることを目指し、北海道から家族で移住した夫婦がいます。独立に向け新たな道に挑む姿を追いました。

今週旬入りが宣言された日田産の梨。まず出始める「幸水」は、みずみずしい食感と爽やかな甘さが特徴です。これから12月にかけ「豊水」や「新高」など様々な品種の出荷が続きます。

日田市にある森口農園。この農園で4月から研修として作業に携わっているのが日高謙太さん(37)と亜沙美(あさみ)さん(38)夫婦です。

福岡出身の夫婦は、息子2人とともに北海道で10年以上暮らしていましたが、地元・九州への移住を検討。その中で日田市が実施する新規就農支援制度「ファーマーズスクール」を利用して家族で移り住むことを決めました。

現在は梨農園を営む森口嗣男さんの指導を受け、作業を手伝いながら栽培の技術やノウハウを学んでいます。

日高謙太さん:

「おいしいものを自分も作れるようになりたいなみたいなところはあります」

日田市では他にもエノキとチンゲンサイ、ブドウで新規就農を支援していますが、日高さん夫婦は、梨農家の先輩たちの姿に心を動かされたといいます。

日高謙太さん:

「梨を作っている生産者の方と交流するときに、皆さんの日田梨に対する思いがすごく熱くて。この皆さんと一緒に同じ梨を作っていきたいなっていう思いが2人ともあった」

2000年頃、およそ170人がいた日田梨部会は現在83人にまで減少。高齢化も進む中、市は若い世代の確保に向けて積極的に研修を受け入れたい考えです。

日田市農業振興課 高瀬咲絵さん:

「将来の農業の開拓に向けて、新たな担い手の確保というところを目的にSNSの活用を視野に入れて制度を広めていきたい」

この支援制度では、空き家バンクを利用した住宅準備の補助や国の就農準備資金なども受けられることもあり、2人は新しい土地での挑戦に踏み切れたといいます。

今後はすでに決まっている日田市内の梨農園の継承に向け2年間の研修を進めていきます。

日高亜沙美さん:

「私たちみたいに移住して、よそから来て『やりたい』みたいな人が将来的に増えたらいい」

日高謙太さん:

「しっかり梨を出荷できるというのは、今研修していて4か月でもうれしいことなので、自分でしっかり一年したらうれしいだろうなと思う」

北海道を離れ新たな道を選んだ日高さん夫婦。日田梨を担う農家として自立に向けた挑戦の日々が続きます。