風でスカートがめくれると脚の見え方は…厚木高の女子生徒4人が研究 異色テーマに校内外で高い関心 8月に講演

AI要約

県立厚木高校の女子生徒4人が1年をかけて行った研究は、スカートの長さと風による脚の見え方に関するものであり、学校内外で注目を集めた。

探究活動は、坂道でスカートがめくれる問題から生まれ、人形の下半身を使って実験を行い、風速によるスカートのめくれ具合を調査した。

研究を通じて、生徒たちは自らの興味に基づいたテーマでの研究が深くなりやすいことを実感し、科学の面白さを発見した。

風でスカートがめくれると脚の見え方は…厚木高の女子生徒4人が研究 異色テーマに校内外で高い関心 8月に講演

 「スカートの長さと風による脚の見え方の解析」と題したユニークな研究を、県立厚木高校(厚木市戸室)3年の女子生徒4人が1年がかりでまとめた。先進的な理数教育を行うスーパーサイエンスハイスクール(SSH)である同校の「探究」活動で取り組んだ。物理や化学の専門的テーマが並ぶ中、異色で目を引くテーマが校内外で高い関心を集めた。

 「坂道でスカートがめくれている生徒が散見される。学校が注意喚起したらいい」。昨年春に学校にかかってきた近隣住民からの電話がきっかけだった。

 ホームルームで教師からこの注意を聞いたとき、探究活動のテーマを決めあぐねていた当時2年の森住麻莉亜さんは「このテーマなら、自分たちだからこその視点や考え方、課題を生かせるのではないか」とひらめいた。

 一緒に探究に取り組む同級生の畑野優実さん、鈴木和奏さん、星谷心美さんに投げかけると、「生活の中でスカートは気になっていたので『いいね』と思った」「『突拍子もない』と驚いたけど、楽しそう」などと3人。「他の難しいテーマの中で浮いちゃうかと思ったけど、自分が気になっているテーマの方が深く研究できるはず」(森住さん)と決めた。

 探究は人形の下半身作りから始まった。既製のマネキンでは細過ぎたため脚にテープを巻き付けて型を取り、中に新聞紙を詰めて人間らしい太さにした。

 マネキンにスカートをはかせ、後ろから風速3~4メートル程度の風を送った。ひざ丈の標準的なスカートから始まり、ウエスト部分を1回折って4センチ程度短くした1回折り、2回折り…と短くなるにつれ、無風時と比べてどの程度の面積の肌が見えるか、どの程度すそが上がるかを調べた。

 マネキンの前と左右の3カ所で、他者の視点に当たる160センチの高さから動画を撮影し、0・03秒単位の1こまごとに根気よく測定した。