「ちぐはぐになっている」青森ねぶた祭・観覧ルールが二転三転 『人が座っている場合』はパイプ椅子の設置を認める 行政側の対応に不満の声が… 設置できないこと理由に客に予約の取り消しを依頼した飲食店も…
青森ねぶた祭で観覧スペースの規制に関する問題が発生
市側がパイプ椅子の設置を認める方針を表明
飲食店関係者や市民からの不満や混乱も発生
8月の青森ねぶた祭について、運行コースの一部区間で規制される観覧スペースをめぐり、飲食店関係者が行政側にルールの撤廃を求めていた問題です。
市は説明会を開き、観覧スペースへのパイプ椅子の設置は座っている人がいる場合、認めると伝えました。
中澤美寿妃記者
「ねぶた祭の開幕が迫り、青空のもと、桟敷席の設置が進められています。ただ、観覧スペースの一部規制をめぐる問題がまだ決着しておらず、きょうは非公開での説明会が開かれました」
説明会には、ねぶた祭の規制区域にある飲食店の関係者ら約80人が出席しました。
2024年のねぶた祭で青森市は、祭の運行コースにあたる本町1丁目から橋本1丁目までの約800mの区間で、これまで飲食店が沿道で行っていたパイプ椅子やテーブルの設置を禁止するとしていました。
ただ、18日の説明会で市側は、パイプ椅子に人が座っている場合、その設置を認めると説明しました。
青森市道路維持課 葛原積範課長
「歩道へのガムテープ、パイプ椅子による場所取りは止めましょうということで改めて周知いたしまして、その中で人が立つとか座るという場所取りは可能とする、別に問題ありませんとお知らせしておりましたが、完全に禁止という風に思われた方もいらっしゃると思いますので、そちらは今後、まだ説明を行って通路の確保なども含めてご理解をお願いしたいと考えております」
この問題を巡っては16日、飲食店関係者が椅子の設置を祭実行委員会だけに許可しているのは不公平として、ルールの撤廃などを求める書面を提出していました。
椅子の設置ができないことを理由に、客に予約の取り消しを依頼した飲食店もあり、二転三転した行政側の対応に不満を示す参加者もいました。
説明会への参加者は
「道路の目の前でねぶたを見たいという人に椅子を貸すとか、客が椅子を持ってきて座るのはいいのかと聞いたら、いいですよという話。きょうになって急に。結果としてちぐはぐになっている。数週間先のねぶた祭を前になって」
「(予約取り消しを伝えた客に)連絡してみようと思うがもうだめ。1回キャンセル・お断りをしている分はたぶん戻ってこない。ダメージはあります」
青森市は今後、同じ形での説明会を開く予定はなく、問い合わせには個別に答えるとしています。