奄振予算確保へ要望 国交相、農水相、奄振委員長らと意見交換 鹿児島県・奄美群島

AI要約

奄美群島市町村長会と奄美群島市町村議会議長会が、2025年度に向けた振興開発活動の要望活動を行った。

重要な要望ポイントは振興交付金予算の確保や産業基盤の整備、自発的取り組みの支援など。

関係省庁で要望書を提出し、斉藤鉄夫国交相や森山裕衆院議員と意見交換を行った。

奄振予算確保へ要望 国交相、農水相、奄振委員長らと意見交換 鹿児島県・奄美群島

 【東京】奄美群島市町村長会(会長・高岡秀規徳之島町長)と奄美群島市町村議会議長会(会長・向野忍町議会議長)は17日、2025年度に向けた奄美群島振興開発(奄振)の推進に関する要望活動を関係省庁で行った。国土交通省相、農林水産相などに要望書を提出、森山裕衆院議員との意見交換もあった。

 

 今回のポイントは「奄美群島振興交付金予算の確保」「奄美群島における産業基盤及び社会基盤の一層の整備促進」「奄美群島における自発的な取り組みを推進する支援」「独立行政法人奄美群島振興開発基金の機能強化」についての4項目。「奄振交付金予算額」については市町村事業分として、交付金22億8700万円を要望額としている。

 高岡会長と安田壮平奄美市長(奄美群島広域事務組合管理者)らは、国土交通省で斉藤鉄夫国交相を訪問。高岡会長は、要望書に沿って公共事業の補助率のかさ上げ等を求めるとともに、公共事業の予算の確保(230億9200万円=国費)を要望額として説明。斉藤大臣は「基金について国交省と検討会をしたと聞いた。移住の促進や沖縄との連携をどのように具現化していくかが重要だ」とし「必要な予算確保に全力で取り組む」と理解を示した。また、奄美群島で2か所目となる道の駅(徳之島世界遺産センター=仮称)が話題に上がり「12月のオープンには、ぜひ来ていただきたい」と高岡会長は笑顔だった。

 一行はその後、衆議院第一議員会館会議室へ移動。自民党奄美振興特別委員会委員長の森山裕衆院議員と対面。要望内容を説明、意見交換をした。

 農水省では坂本哲志大臣を訪問。高岡会長が「農業農村整備が不可欠」との説明に「中東や米、欧州など全ての国が環境農業にかじを切っている」と大臣としての経験を披露しながら、予算確保に理解を示した。一行を歓待した両大臣は「復帰70周年では大変お世話になった」と口をそろえていた。

 ほか、伊集院幼大和村長、元山公知宇検村長、大久保明伊仙町長、前登志朗和泊町長、田畑克夫与論町長ら一行は、環境省、財務省へ要望書を提出した。活動を終えた高岡会長は、「離島振興のモデルになるよう地元として責任を感じる。そのための予算確保を強く要望できた」と語った。また、安田市長は「要望をしっかりと受け止めていただいた。予算所要額の確保に向けて、引き続き群島一丸となって取り組んでいく」と振り返った。