ひと眠りで奄美から関空 特集・ピーチ奄美就航10周年で関空再開

AI要約

ピーチ・アビエーションは成田-奄美線と関西-奄美線を再開し、成田路線は10周年を迎えた。

2路線合わせての搭乗者数は約135万人で、奄美路線は観光需要や里帰りなど様々な需要がある。

関西-奄美線の運賃は路線や時期によって異なり、旅行目的によってLCCと大手航空会社を使い分けることができる。

ひと眠りで奄美から関空 特集・ピーチ奄美就航10周年で関空再開

 成田-奄美線就航10周年を7月1日に迎えたピーチ・アビエーション(APJ/MM)は、関西-奄美線を同日から再開した。ピーチの奄美路線は、この日から成田と関西2路線が1日1往復ずつの運航となった。

 2014年7月1日に、ピーチと合併前のバニラエアが成田-奄美線を開設。両社はANAホールディングス(ANAHD、9202)傘下のLCCで2019年に統合し、成田-奄美線は路線を引き継いだピーチが同年10月1日から運航している。

 1日に再開した関西-奄美線は、2017年3月26日にバニラが1日1往復で開設。関西空港と奄美空港を結ぶ路線は1998年以来19年ぶりとなった。バニラとしての運航は2019年5月6日で終え、同年12月26日からピーチが引き継いだ。

 10年間の累計搭乗者数は2路線合わせて約135万人。このうち成田線が6割強の約90万人で、関西線が約44万人だった。関西線を2017年に開設した際、観光需要だけでなく関西圏に住む奄美出身者の里帰りなど親族訪問需要を狙っていた。

 1日の再開初便となった奄美発関西行きMM206便(エアバスA320ceo、登録記号JA822P)は、赤ちゃんや小さな子供連れの母親をはじめ、LCCに乗り慣れた人が多い印象だった。

 乗客115人(幼児3人含む)を乗せたMM206便は、奄美を午後2時1分に出発し、関空には午後3時31分に到着。ちょうど1時間30分のフライトで、機内でひと眠りしている人の姿が目立った。奄美で昼ご飯を食べて、静かな機内でゆっくりしていると関空に着く、という感じだった。

 ピーチでは現在、機内販売の注文を乗客のスマートフォンやタブレットから行えるようにしているが、寝ている人が多いことに加えて、おなじみのカートが客室に姿を現さないこともあってか、注文する人は少なかった。

 関西-奄美線の片道運賃は、もっとも安価な運賃種別「シンプルピーチ」で4990円から3万4690円。7月15日正午の時点で、26日金曜日の場合は片道1万1890円から、8月はもっとも安価な日が8190円から、9月は4990円からとなっていた。搭乗間際や8月のお盆休み期間は高い運賃になるが、需要の谷間を狙えば伊丹-奄美大島線との比較で片道2万から3万円程度節約できる。

 大手とLCCはどちらか一択ではなく、旅行の目的や予約変更の有無などに応じて使い分けるものと言えるだろう。