正しい避難路をスマホ探索、チャット機能でルート見定め 中学生が災害時の情報収集体験 

AI要約

岐阜市長良福光の長良中学校で、スマートフォンを使った防災教室が開かれ、生徒たちは災害時の情報収集や避難経路を探すグループワークに取り組んだ。

KDDIと中部大の協力で実施された防災教室では、大地震や津波の想定に基づき、正確な情報発信や合理的な分析を学ぶための取り組みが行われた。

生徒たちは情報シートを活用しながらグループチャットで情報を共有し、安全な避難ルートを確認する訓練を通じて、正確な情報選択の重要性を学んだ。

正しい避難路をスマホ探索、チャット機能でルート見定め 中学生が災害時の情報収集体験 

 岐阜市長良福光の長良中学校で、1人1台のスマートフォンを使った防災教室が開かれた。3年生の生徒たちが災害時を想定してチャット機能でやりとりしながら情報を集め、安全な避難経路を探し出すグループワークに臨み、正しい情報を伝えることの大切さを学んだ。

 災害発生直後の情報の正確な発信や合理的な分析を学んでもらおうとKDDIと中部大の協力で実施し、3学級の計約100人が参加した。大地震により広範囲で家屋の倒壊や道路の陥没が起き、高さ10メートルの津波が1時間後に到達する想定で、避難所までの経路などを特定する課題に臨んだ。

 人や物の被害状況などを記した紙ベースの「情報シート」から必要な情報を取捨選択し、情報に応じてグループチャットに投稿、共有していった。「コンビニ南西の交差点は問題なく通れるよ」「レストランの前のトンネルは崩れて通れない」といったやりとりが交わされる中、得られた情報に基づいて紙の地図に書き入れて、安全に避難できるルートを見定めていった。

 KDDIの担当者は情報発信について▽分かりやすく具体的に▽自分だけでなく相手のことも考える-といった要点を伝え「発信する場合は、正確で重要な情報に厳選する必要がある」と助言した。参加した生徒(14)は「多くの情報から正確なものを選び取るのは、想像以上に難しい。緊急時には、間違った情報を流さないことも大切だと感じた」と話した。