「自分の心が自分のことだけでいっぱいになりませんように」ギター弾く保護司 最後の授業 

AI要約

川名湛忍さんは山梨県の住職であり、保護司として犯罪や非行の防止活動を続けてきた。

川名さんは定年退職を前に最後の授業でさだまさしの「償い」をギターで演奏しながら中学生にメッセージを伝える。

保護司として活動しながら、ギターを通じて犯罪・非行の予防活動や広報活動を行ってきた川名さんの活動が紹介される。

「自分の心が自分のことだけでいっぱいになりませんように」ギター弾く保護司 最後の授業 

住職でもある男性は長年、「保護司」としてギターとともに犯罪や非行の防止を訴え続けてきました。

定年で引退するのを前に臨んだ最後の授業に密着しました。

さだまさしの「償い」をギターで弾きながら中学生の前で講演する男性は川名湛忍さん75歳です。

川名湛忍さん:

「これが中学での最後の授業になります」

「私たちは『誰かに何かに迷惑をかけなければ生きていられない存在』なのです」

川名さんは山梨県富士川町にある「善国寺」の住職。

その傍ら、「保護司」としても活動しています。

住職で保護司 川名湛忍さん:

「(前任が)保護司をやめるからやってくれないかと言われた。内容もよくわからなかったが、お手伝いしたいなと思ってお引き受けした」

保護司は罪を犯した人や非行をした人の立ち直りを支える民間のボランティアです。

主に保護観察官と協力して保護観察にあたるほか刑事施設や少年院からスムーズに社会生活に戻れるよう本人やその家族と面接して、住まいや仕事の調整などをしています。

現在、山梨県内の保護司は474人です。

川名さん:

「一人担当すると月に2回は面接する。実際やってみるとほかの業務もありますし、報告書も書いたりしないとだめなので大変。誰かがやらなければいけないことですし、力になれればなというので(やっている)」

川名さんが部屋の片隅から取り出してきたのは…。

ギターです。高校時代から始めたそうです。

川名さん:

「ここですぐ(ギターの練習が)できるように置いている」

犯罪・非行の予防活動や広報活動なども保護司の重要な役割の一つです。

川名さん:

「さだまさしさんのこの歌(償い)を知って、歌うなら弾き語りがいいと思った。間に歌が入ることで(話すだけの講演と)全然違うと思った」

「だめだ(声が)出ていないな…」

20年にわたり保護司として活動してきた川名さん。

これまで担当した保護観察対象者はおよそ10人。

そしてギターとともに60回以上学校やイベントなどで講演を行ってきました。