準備部会4部門で発足 東部中校区6小を2小に統合 三重・松阪

AI要約

松阪市教育委員会が市立機殿小学校で学校活性化協議会を開催。

統合・再編に向けた準備報告や意見聴取結果を共有。

準備部会の構成案が提案され、承認された。

各校区の住民自治協議会や学校運営協議会から意見が寄せられ、学校統合後の教育環境や施設不足に関する懸念が表明。

周辺の土地所有者との調整や増築計画など具体的な対策が報告された。

準備部会は4部門に分かれ、各部会の活動内容や主な項目が設定された。地域行事と学校行事の調整を図る意見が提出され、市教委が協力を得る方針を示した。

準備部会4部門で発足 東部中校区6小を2小に統合 三重・松阪

 三重県松阪市教育委員会は11日午後7時から、松阪市六根町の市立機殿小学校で、「第4回東部中学校区学校活性化協議会」を開催。各校区の住民自治協議会や学校運営協議会の委員、各小学校の校長など約30人と市議などの傍聴人5人が出席し、準備部会立ち上げなどについての報告が行われた。

 同協議会は、市立小学校の統合・再編に向けて、市教委と同中学校区の関係者で構成され、第4回から公開で行われた。市教委では、5月末から各校区で保護者や地域住民の意見を聞く意見聴取会を開催していた。

 統合案では、2026(令和8)年度の開校を目指して、校区内の6校を▶機殿▶東黒部(垣内田町)▶西黒部(西黒部町)▶朝見(大宮田町)──の4校と、▶漕代(目田町)▶揥水(豊原町)─―の2校に分け、それぞれの校舎を、朝見と揥水にすることで協議が進んでいる。

 この日はまず、意見聴取会で寄せられた意見の報告が行われ、市教委は、統合後における子供たちの教育環境などに関する意見が多かったと明らかにした。

 朝見小に関しては、東部小の意見聴取会で、子供たちを受け入れる施設の容量について心配する声があった。実際、統合時に3教室が不足するため、25(同7)年の夏休み前後に校舎の増築を予定しているという。

 また市教委はスクールバスの待機場所の確保など、学校周辺の土地所有者とも調整を進めていくことも説明した。

 この日は準備部会の構成についての案も提案され、協議会の委員で承認された。準備部会は▶総務部会=住民自治協議会の会長など地域住民代表と各学校長▶学校づくり部会=学校職員▶学校事務部会=学校職員▶地域・PTA部会=学校運営協議会、保護者、各学校長や教頭──の4部門で構成。8月中に開催予定の総務部会と地域・PTA部会を皮切りに協議が始まる。また、必要に応じて、各部会間の協議の調整や進捗(しんちょく)状況などを確認する「全体調整部会(仮)」も設置される。

 それぞれの部会で話し合う主な項目は▶総務部会=校名・校章・校歌、開閉校式典行事、跡地利用▶学校づくり部会=教育目標、学校運営方針、学校行事年間計画、小中連携教育・児童の交流▶学校事務部会=学校教材・備品、学校給食▶地域・PTA部会=スクールバス、通学ルート検討、放課後児童クラブ、コミュニティ・スクール、PTA組織──。

 委員からは、東黒部小の児童が、地域の盆踊りを学校で練習するなど、地域行事と学校行事が密接に関係しており、「統合後も伝統を失わないよう調整をするべき」との意見が寄せられた。市教委は「学校づくり部会が開催される時に地域の方に協力をお願いするなど、調整したい」とした。