鹿児島県議会、「県警百条委」設置の結論持ち越す 最大会派・自民内に異論「捜査・裁判中で答え出ない」

AI要約

鹿児島県警の不祥事を巡る県議会の結論持ち越し。百条委設置可否検討中。

自民党県議団、意見分かれ結論未出。早期百条委設置を求める声あり。

百条委は地方自治法100条に基づく自治体関わる疑惑究明機関。正当証言拒否は罰金や禁錮の可能性。

鹿児島県議会、「県警百条委」設置の結論持ち越す 最大会派・自民内に異論「捜査・裁判中で答え出ない」

 鹿児島県警の一連の不祥事を巡り、県議会は10日、真相を究明するために強い権限を持つ調査特別委員会(百条委員会)を設置するかどうかの結論を持ち越した。同日開いた会派代表者会議で意向がまとまらなかった。6月の会派代表者会議で県民連合が提案し、各会派は意見集約のため持ち帰っていた。

 設置の可否を握る最大会派・自民党県議団は同日開いた総会で、結論を出せなかった。西高悟会長は、取材に対し「県警の組織改革のために設置すべきという意見と、捜査中や裁判中のため百条委を開いても答えが出ないという両方の意見があった。今日は長く議論してもまとまらないと思った」と話した。

 関係者によると、代表者会議で県民連合、共産、無所属の各会派は早急な百条委設置を求めた。自民と公明は閉会中の常任委員会開催を提案。早ければ19日にも総務警察委員会の閉会中委員会を開き、委員外議員も参加して県警の一連の不祥事を調査する方針。

 百条委は地方自治法100条に基づき、地方議会が自治体関係者の関わる疑惑や不祥事の真相などを究明するために開く。設置には本会議で出席議員の過半数の賛成が必要となる。正当な理由がなく出席や証言を拒否したり、うその証言をしたりした場合は罰金や禁錮が科せられる。