高松の料亭「二蝶」が新コース プラントベースのラーメンやたこ焼きも

AI要約

高松の料亭「二蝶」が地元食材を使った新コースの提供を始めた。

「夏の菜食コース」と「夏の美彩コース」の2種類を提供し、それぞれ特徴がある。

料亭の社長は料理を通じて日本文化を伝え、若い世代にも料亭文化を広めたいと考えている。

高松の料亭「二蝶」が新コース プラントベースのラーメンやたこ焼きも

 高松の料亭「二蝶(にちょう)」(高松市百間町、TEL 0120-86-0220)が7月1日、地元食材を使った新コースの提供を始めた。(高松経済新聞)

 提供するのは「夏の菜食コース」と「夏の美彩コース」の2種類。どちらも瀬戸内や四国近隣の食材を使う。「夏の美彩コース」は香川県産アスパラガス「さぬきのめざめ」をはじめとする野菜に瀬戸内産のタイや平貝の刺し身にオリーブオイルをかけたものなど、野菜を中心に魚や肉を取り入れたメニューを提供する。「夏の菜食コース」は食材や調味料などに動物性由来の食材を使わず、植物由来の食材のみを使う「プラントベース料理」を提供。タコが入っていないたこ焼きや卵を使わないマヨネーズ、豚肉を使わない「とんこつらぁめん」などが並ぶ。

 社長の山本亘さんは「日本文化を守り伝える機会にしたいと思って始めた。ビーガン嗜好(しこう)の方に向けた料理はうまみ成分や保存料などを入れていないことが求められるので、昔ながらの製法を守ってきたメーカーの調味料を使っている」と話す。「料亭はサービス料や室料などのシステムがあり、若い人には利用するためのハードルが高かった。このコースはなるべく会計を分かりやすくしたので、若い人にも利用してもらい、料亭文化を知る入り口にしたい」とも。

 「来年は瀬戸内国際芸術祭や大阪万博もあり、香川にも多くの外国人観光客が訪れると見込まれる。東京でハラール対応レストランを視察した時、夜にも関わらず多くのムスリムが店を訪れており、需要があると感じた。多くの観光の旗振りをするなら思想的・文化的にも受け入れる準備は必要。老舗は常に新たなことに挑戦すべき」と意気込む。

 提供時間は17時30分~22時。価格は、「夏の菜食コース」=7,260円(90分フリードリンク付き1万円)、「夏の美彩コース」=9,680円(同1万2,000円)。前日までに要予約。8月31日まで。