ストレスを感じている人必見!「コルチゾール値」を下げるべき理由とその方法

AI要約

コルチゾールによる健康への影響に注目が集まっており、その過剰分泌はクッシング症候群などの深刻な病気を引き起こす可能性がある。

ストレスがコルチゾール分泌を増加させることがあり、特に現代社会のストレス源は体にとって新しいものであるため、適切なストレス管理が重要である。

研究によると、パンデミックの影響で一般人や医療従事者のコルチゾール値が上昇しており、ストレスの影響は広い範囲に及ぶことが示唆されている。

ストレスを感じている人必見!「コルチゾール値」を下げるべき理由とその方法

体重の増加から睡眠の質の低下まで、ありとあらゆる問題に関連するコルチゾールがウェルネス業界で大注目を浴びている。実際、ウィメンズヘルスの読者にも、健康のためにコルチゾール値を下げる手段を考えている人は多いはず。今回はこのコルチゾール値についてイギリス版ウィメンズヘルスから見ていこう。

まずは、コルチゾールというホルモンに関する理解を深めることから始めよう。「コルチゾールは、腎臓の真上にある副腎から分泌されるステロイドホルモンです」と説明するのは、ホルモンの専門家で公認管理栄養士のハンナ・アルダーソン氏。

「コルチゾールはグルココルチコイド(糖質コルチコイド)と呼ばれるホルモンの1種で、全身に影響を与えます。その意味では霧笛のような働きをするホルモンだと思ってください。コルチゾールは諸刃の剣的な存在でもあります。コルチゾールは私たちの起床を助け、ストレス反応を引き起こし、必要に応じて血糖値を上昇させて代謝を調節し、体内の炎症を抑え、危険な状況(クマに追いかけられたときなど)で私たちの命を救ってくれますが、多すぎると逆効果になりますからね」

英国のチェルトナム病院およびヘレフォード・ナフィールドヘルス病院の糖尿病学・内分泌学顧問医、ジャヤシェカラ・アチャリャ医師によると、コルチゾールの過剰分泌は“クッシング症候群”と呼ばれる深刻な病状。コルチゾールが過剰に分泌される「一般的な原因には、ステロイドの錠剤の過剰摂取、脳下垂体の腫瘍、副腎皮質刺激ホルモンの過剰分泌、副腎の腫瘍などがあります」

ネット上で「コルチゾールが多すぎる」と言う人は、クッシング症候群ではなく、単純にストレスレベルが高いという話をしているケースが多い。でも、「血中コルチゾール濃度の上昇に関連する兆候や症状が見られる場合はクッシング症候群の可能性が高くなるため、必ず医師に相談しましょう」とアチャリャ医師は説明する。

「恒常性(ホメオスタシス)を阻害する物理的および心理的な刺激は、すべてストレス反応を引き起こします。そして、体が脅威にさらされていると感じた瞬間、コルチゾールが分泌されます」とアルダーソン氏。「ストレスの原因は過去数百年にわたり進化し、野生のトラと対峙するストレスは、仕事の締め切り、生活費の高騰、パンデミック、経済的な不安、ワークライフバランス、SNSなどのストレスに取って代わられました。私たちの体は、このような新しいタイプのストレス(物理的というよりも心理的なものが多い)に合わせて進化してきていないため、その全てを脅威として捉えます」

実際、精神神経内分泌学専門誌『Psychoneuroendocrinology』掲載の研究結果は、パンデミック中の医療従事者の毛髪コルチゾール値が27%上昇したことを示している。英ノッティンガム大学の論文によると、パンデミック中は一般人のコルチゾール値も23%上昇していた。