心身の不調が出やすい秋を快適に過ごすには?「胃腸疲れ」「疲労蓄積」「乾燥」タイプ別に食事で対策

AI要約

秋の不調は、胃腸疲れタイプ、疲労蓄積タイプ、乾燥タイプの3つに分類される。それぞれのタイプに合った対策が必要。

胃腸疲れタイプは、胃腸への負担を減らす食事や胃腸を温めることが効果的。

疲労蓄積タイプは、疲労物質を排出し血行を促進することが大切。さらに体を冷やさない工夫も必要。

心身の不調が出やすい秋を快適に過ごすには?「胃腸疲れ」「疲労蓄積」「乾燥」タイプ別に食事で対策

1年の中でも比較的過ごしやすい気候の秋だが、夏にたまった疲れで心身の不調が出やすい季節でもある。秋の不調の原因は主に3つあり、改善するにはタイプ別の対策が必要だという。そこで、薬剤師の山形ゆかりさんに、タイプ別の秋の不調を改善するためのセルフケアや食事、漢方薬について教えてもらった。

* * *

秋の不調は、胃腸疲れタイプ、疲労蓄積タイプ、乾燥タイプの主に3つに分類されます。タイプ別の特徴や改善方法を紹介します。

◆胃腸疲れタイプ

胃腸疲れタイプは、冷たいものを食べすぎ、胃腸を酷使したことが原因で消化不良や食欲不振などの不調が起きているケースです。また、もともと胃腸が弱く不調が起きやすい人も、このタイプに当てはまります。

不調を改善するには、胃腸への負担が少ない食事をすることや胃腸を冷やさないことが重要です。

間食を控えたり就寝直前の食事を避けたりして、胃腸を休める時間を作りましょう。胃腸を冷やさないためには、温かいものを飲む、半身浴や腹巻きなどでお腹を温めることなどが効果的です。

なお、コーヒーなどカフェインを含む飲み物は胃酸の分泌を活発にする作用があり、胃に負担がかかる可能性があります。飲み物を飲む際は、白湯などのカフェインを含まない飲み物にすると胃の負担を軽減しつつ、温めることができます。

◆疲労蓄積タイプ

疲労蓄積タイプは、夏の暑さによる疲労が解消しきれずたまっている人です。疲労によって体力が落ちているため、だるさややる気の低下が起きやすくなっています。

また、疲れによって胃腸の機能も低下しやすくなります。すると、体に必要な栄養の吸収が十分に行われなくなるため、体力の回復に時間がかかる傾向があります。

疲労を回復するには、疲労物質などを排出することと栄養の吸収を促すことが重要です。そのために、できるだけ毎日湯船に浸かるようにしたり、寝る前にストレッチを習慣化したりすることで血行を促しましょう。

そして、秋は寒暖差が大きくなる季節です。冷えると血行が悪くなるため、すぐに着脱できる上着を持ち歩く、スカーフやレッグウォーマーなどを活用して首や手首、足首を出さないようにするなど体を冷やさない工夫をしましょう。

◆乾燥タイプ

乾燥タイプは、空気の乾燥によって肌や粘膜が乾き、喉や目、肌などに不調が起きている人です。具体的な不調には、声枯れや咳、便秘、肌の乾燥によるかゆみなどがあります。

秋は夏に比べて空気が乾燥することや、気温が下がって夏よりも水分補給の頻度が減り水分不足になりやすいことが、乾燥タイプの不調の原因として挙げられます。

お風呂から出たらすぐにクリームなどで保湿ケアをする、こまめに水分補給をする、マスクやのど飴、目薬などで喉や目の乾燥を防ぐなどの方法で対策しましょう。また、部屋の適切な湿度は40~60%ほどといわれています。湿度が低い場合は、加湿器を使用したり洗濯物を部屋干ししたりして部屋を加湿しましょう。