元総務部長は不出頭 兵庫知事のパワハラ疑惑めぐる百条委

AI要約

兵庫県の元知事がパワーハラスメントなどの疑惑を告発され、元県総務部長が心身の不調を理由に証言を求められず不出頭を届け出た。

告発文を送信した男性が処分を受けた経緯や、元総務部長が処分を急がせたとされる背景、動きが激しくなった後病欠し、部署異動した経緯が明らかになった。

元総務部長は公益通報の調査結果を待つ時間が必要との意見が出たが、知事の意向を受けて処分が促されたという状況が浮き彫りになった。

元総務部長は不出頭 兵庫知事のパワハラ疑惑めぐる百条委

 兵庫県の斎藤元彦知事がパワーハラスメントなどの疑惑を文書で告発された問題で、5日の県議会の調査特別委員会(百条委)で証言を求められていた元県総務部長は心身の不調などを理由に不出頭を届け出た。百条委の冒頭、4日付で議長宛てに届け出たことが明らかになった。

 届けによると、心身の不調のほか、身体に危害を加えるといった脅迫を受けているとして「安全面への不安がある」ことを理由に挙げた。

 元県西播磨県民局長の男性(7月に死亡)が、告発文を県議や報道機関に送付した後、県の公益通報窓口に同内容を情報提供したにもかかわらず、停職3カ月の懲戒処分を受けたことなどについて、元総務部長に証言を求める予定だった。

 元総務部長は、処分を検討する綱紀委員会の委員長を務めた。当初、人事担当者から「公益通報の調査結果が出るまでは、処分できないのではないか」との慎重意見が出たが、知事の意向を受け、処分を急がせたとされる。告発文を巡る真相究明の動きが激しくなった7月から病欠し、8月に総務部付となった。【中尾卓英】