日本が誇る先端技術をふんだんに盛りこんだ「MOON-TECH®(ムーンテック)」の凄さに迫る!

AI要約

東レ株式会社のスピンオフベンチャーである「MOONRAKERS(ムーンレイカーズ)」は、常識に囚われずに社会や産業を改革するために活動している。

「MOON-TECH®(ムーンテック)」というTシャツは、東レやJAXAなど日本の先端技術が集結しており、多くのブランドや企業から注目されている。

プロジェクトの発足は、先端技術の失われる危機感とファッションビジネスの在り方に疑問を抱くことから生まれた。

日本が誇る先端技術をふんだんに盛りこんだ「MOON-TECH®(ムーンテック)」の凄さに迫る!

日々、最先端の技術を生み出し続けている東レ株式会社。その東レ発のスピンオフベンチャーとして現在話題を呼んでいるのが、「届かぬかも知れぬ夢を追いかける馬鹿者たち」を意味するプロジェクト「MOONRAKERS(ムーンレイカーズ)」だ。そこには、社会や産業を改革するためには常識に囚われてはいけないという思いがこめられている。

彼らの展開する商品の中で、現在多くのブランドや企業が注目しているのが「MOON-TECH®(ムーンテック)」。これでもかというくらい機能を盛りこんだTシャツで、東レはもちろんJAXA(宇宙航空研究開発機構)や小松マテーレといった日本が誇る技術系企業の先端技術が集結している。

突き抜けたモノづくりから大企業スピンオフという会社形態まで、彼らの事業はとにかく異端でユニークだ。そこで今回、同社の代表である西田誠さんにお話を伺い、モノづくりはもちろん、スタートアップ企業としてのあり方まで、幅広くお話を聞いた。

ープロジェクト発足のきっかけを教えてください。

問題意識は大きく2つありました。

ひとつは、先端技術が失われることへの危機感です。日本の素材開発技術は世界でも真似できないクオリティを持ちます。

しかし、価格重視の風潮が強まる中、日の目を見ないことが増えていました。素晴らしい技術が社会に浸透せずに消えてしまってもいいのかと。それは技術者としては受け入れがたい状況でした。

もうひとつは、ファッションビジネスの在り方に疑問を持っていました。価格ばかり重視するモノづくり。在庫を抱えることが前提で、セールで処分するという仕組み。そうした在り方が「大量生産大量廃棄」の温床になっているのではないか、という疑問です。

もし、素材から縫製まで一括してコントロールできる仕組みを構築できれば、ファッションビジネスに関わる方々も過剰な在庫を持たず、より軽やかに楽しくビジネスができるのではないかと考えたのです。